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はじめまして、さようなら。
8


『俺、兎踏んづけたことあるんだ。』
へ?と、思わず変な声が漏れたのは、
僕が凍えていたのが原因か、
突拍子もない藤坂が原因か。
どちらでもいいが、仕方のない事だと思う。
そう思って、気持ちを落ち着ける。

小学生の頃、飼育委員会入ってたからさ。
そう言って、藤坂は続けた。
『その時の、ごりってした感触忘れられないんだけど、
兎見て未だに申し訳ないって気持ちにはなんないんだよね。
寧ろ、ただ、可愛いって思うくらい。』

今度は、僕が合図地を打つ。

『その兎は踏んづけたからって、死ななかったんだけど、
たぶん死んじゃってたとしも、
兎の夢見ても罪悪感は感じないかもしんない。
えっとね、だから、俺は兎の事、
そんなに深く考えたことなんかなくって。
久樹にとってはなんか、
不謹慎なんだけどさちっさい頃の事なのに
そんなに思ってて、ちょっと今すげえって思っちゃった。
ごめんね。』




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あきゅろす。
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