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死神とダンス♪
33.完全復活ぅ♪

「完全復活ーーー!!」

 パチパチパチパチッ。←雪次、拍手。

 次の日、めでたく熱も下がり完全復活した俺!

 雪次も拍手で喜んでくれます。

 まぁ、雪次の場合は、杉崎君は通常あと2、3日は休むのが当たり前となっていて、俺がこんなに早く復活できた喜びの拍手らしいが。

 捻挫のほうも軽いものだったので、それほど影響がなく、今日からまた復讐………もとい、まずは学校に行きましょう!



 教室に入ると、クラスメイトから温かい言葉を掛けられ挨拶される。

 数名、休む前の放課後のことがあって、顔を真っ赤にさせている者もいたが、雪次がギロリッと睨むと顔を背けて今度は真っ青になっていた。

 うーん、雪次、このままだと俺と雪次を見て、また『美女と野獣』発言させられちゃうぞ!………が、のちにそれは、俺の予想通り、俺+雪次を表す学園の常識とされてしまう。



「で、しのタン、一昨日は会長を落としたの?すごい勢い(?)で、小田桐君に会いに行ったんだから、何かイベントでも起きたんでしょ?」

「えっ?」

 【腐男子友の会】こと、古市の言葉に顔が引きつる。

 そう言えば、あまりの運動神経のなさ(杉崎君の身体)にビックリして、古市に雪次のいる場所を聞いたっきり、温室前に置き去りにしてしまったんだっけ。

「だーかーら、イベント♪」

 目を爛々と輝かせている古市。

 ここでネタを提供したなら、その後の展開が簡単に予想できて………。

「何もないよ。ただ、あまりにも会長様がかっこよくて、雪次にいち早く報告しに行ったの♪」+全開笑顔。

「えぇ〜!!それだけー!?………それじゃ、昨日休んでいる間に小田桐君と何か進展あった?」

「…それこそないよー。雪次は、僕の幼馴染だし…そんな感情ないよー」

 この俺の答えに古市は、不満バリバリで俺の隣に座る雪次に「なぜ、襲わない!!」などと詰め寄っていた。

 たしかに普通に見れば、俺と雪次がそういう関係だと誤解されても仕方がないだろう。

 何と言っても、雪次は俺が休んでいた日は、昼も放課後の部活前にも部屋に戻ってきて甲斐甲斐しく看護していたのだから。

 でも、雪次は俺の『オカン』だし、古市以外のクラスメイトもその辺は、追々慣れていくだろう。


[後退〜♪][前進〜♪]

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