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死神とダンス♪
31.キスの価値ぃ♪

「トッホホ、キスはされるし、倉吉の俺の認識は『セフレ候補』………さい先、暗いな…」

 ポツリッとそう俺が呟くと、なぜか大魔神様こと雪次が俺の肩をガシッと掴み、正面で見つめあう形にする。

「えっと、雪次、何?」

 あまりに真面目な顔をしている雪次に少し恐怖を感じる。

 どこかに禁句ワードでもあったかな?………ないよな?これが、俺の結論。

 しかしながら、雪次から「キスを簡単にさせるな」という、お言葉をいただいて…。

 別に簡単にさせた訳ではなく、突然、いきなり、不意打ちに…そうなったということで…。

 しかし、雪次の言葉はもっともかも。

 美少年杉崎君のキスは高い!超絶に高いはずだ!!←中身が平凡の俺でも。

 雪次はこれを言いたかったのか!?

 そうだよな、キスは倉吉の心をギュッと、真綿で絞めるように惚れさせるための武器として、そうそう簡単にしてはいけないはず…。

 うん、雪次それを教えようとしてくれたのに、俺は何か雪次のことが少し怖くなって………何て失礼なことを!!

 俺は雪次に肩を掴まれている手を払い、俺のほうが雪次の肩をガシッと手を掛ける。

「雪次、雪次の言いたいことは、もっともだ!これからは、杉崎君の唇は最終兵器として、大事にだいじーにぃ、死守して、倉吉を落とす武器とするよ!!」

 俺の言葉になぜか、雪次は10秒間微妙な顔をし、なぜか盛大にため息をつかれた。

 あれ?何か俺間違ったこと言った?



 それから、1時間なぜか雪次から説教を受ける。←正座で。

 説教内容としては、雪次に内緒で倉吉に会いに行ったことであるが、なぜかそれプラス、クラスメイトにやたらと笑顔を向けるなとか…の説教も受けた。

 雪次、一応ここでは、杉崎君のような性格で、カワイコぶりっ子で過ごす予定なので諦めて下さい。←心の中で言っておく。



 翌朝、俺は学園に向かうことができなかった。

 理由は昨日の捻挫と無駄に運動したせいで(普通の人は平気だが)、熱が出たのだ。

「ぐや゛じぃ〜!!身体と魂が融合できてれば、健康体になれるのにぃ〜!!」

「忍、その『融合』だが、いつになればきちんとなるんだ?」

「………」

 雪次は、俺にお粥をレンゲで食べさせながら、そう質問するが、その答えは言ってはならないと死神からお達しが出ているので、どう答えるべきか迷う。

「い、1年。お、俺が目覚めた日のクリスマス・イヴに身体と魂の融合がちゃんとされる…」

 本当は12月のクリスマス・イヴまでの期間中に『俺を真剣に愛する人』が現れなければ、身体と魂の融合はできないし、地獄行きにもなる。

 でも、これは、雪次は知らないほうがいい。

 親友であった杉崎君の魂と身体がなくなってしまうことを、2度哀しむことになるかも知れないのだから…。


[後退〜♪][前進〜♪]

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