女神に愛されし者 親友の法則3 午後の授業は最悪だった。 それでなくても、王族マナーだか何だか知らない授業を受けているのに、俺が困っていてもファイは知らんぷり。 そもそも、王族は何ぞ?から始まって、歩き方、座り方、立ち姿………その他色々、何が必要だってんだ!! 俺は王族より庶民歴の方が長いんだ!! バタバタ歩くな?もっと、華麗に………できるか!! 座る時は優雅に?………座るのに優雅って、ふざけるな!! 立つときは背筋を伸ばして、堂々と!………普通に立っていて何が悪い!! てな訳で、午後の授業は、以前から目を付けられているアスキン先生(女)の怒声が最初から最後まで途切れることはなかった…マル。 「ファイ、酷いぞ!助けてくれても良かっただろ!!」 午後の授業が終わり、開口一番にファイに文句を言う。←もちろん、アスキン先生が去ったあとだ。 しかし、ファイはそんな俺に対して、眉を上げただけで反省はしない。 「エリは、さっき私の話しを聞いてくれなかった。だったら、私だってエリの言うことは聞かなくてもいいだろ?」 なに、ファイってば、やられたらやり返せが心情だったのか? だが、さっきの話はどう考えても。 「なにをどう聞けってんだよ!アイツには近づくな。どこそこの姫は、オルヴァーン国の後ろ盾を狙っているから近づいているから係るな。………そんなの聞いていたら、俺はこの国で友達ができないだろ!!」 「………『友達』なら、私だけでいいだろ?」 「はぁ?」 ファイの言葉に思わず、素で驚く。 どこの世界にそんな独占的頭の持ち主がいるんだ!! 友達100人とは言わないまでも、俺だって留学したからにはたくさん友人は作りたい。 [★過去へ][☆未来へ] [戻る] |