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続・死神とダンス♪〜君を救う光〜
31.告白ぅ★@

 夏休みが終わり2学期。

 今日は始業式で、他は何もないはずなのに、ぼくは、とても緊張していた。

 ぼくが何で緊張しているのかというと………人生2回目のこ、告白をされてしまった、か、からで…。



 洗面所で寝癖を直しているはずが、鏡に映る自分の顔を見たままボーっとしてしまう。←別にナルシストじゃないよ!

「萌葱、顔が赤いけど大丈夫?………もしかして、告白でもされた?」

「こ、ここここここっ、こく、って、な、ななななななっ、なん、なんで!?」

 いつの間にかうしろにいた、しのぶの声に慌てふためく。

 あっ!これじゃ、しのぶの言葉を肯定しているものだっと、気付いた瞬間には、もうすでに遅かった。

「へぇ〜、ヘタレにしては良くやったね。………で、萌葱は剛士に返事したの?」

「えっ?えっええぇぇぇーーー!!」

 ………何で、しのぶは、ぼくが剛士くんに告白されたのを知っているのだろう???

 疑問に思うけど、それより、ぼくはその時のことを想い出していた。



 夏休み最終日。

 宿題は剛士くんと公恵くんと一緒にやったので終えていたものの、最終確認という名目で剛士くんとぼくの部屋にいる。

 もちろん、宿題はしていなくて、ゲームを2人でしたりして遊んでいるのだけど、何となく剛士くんがそわそわしていた。

 部屋がぼくの部屋になっている理由は、剛士くんは郷内くんと同室だから。だから、いつもぼく等が集まるのは、自然この部屋だ。



 公恵くんは、この場にいない。

 生徒会も明日本格的に活動を開始するためミーティングするのだと言って、意気込んで歩く姿はとても立派で…。

 朝、その雄姿を剛士くんと共に手を振り見送った。



 なので、剛士くんが落ち着かない理由をぼくなりに考えてみた。

 それで、考え抜いて思いついたのが、誰かと予定があるのかな?なんて結論になって。

「剛士くん、誰かと予定あったりする?予定があるなら―――」

「ない!!そんな予定1pもない!!」

 剛士くんがぼくの言葉を遮るように答えるけど、返答が何か変?…というか、剛士くん態度が何か変…。

 じっと剛士くんを見つめているけど、なぜか剛士くんは下を向いたまま何やら呟いている。

 何を言っているのだろう?とりあえず、耳を澄ませてみれば…。

「オレはヘタレじゃーねー。オレはヘタレじゃーねー。オレはヘタレじゃーねー。―――」

 ………意味はよくわからないけど、同じ言葉を念仏のように唱えていました。



 『ヘタレ』って剛士くんのこと?でも、剛士くんのイメージに合わないよね。

 ぼくからしたら、喧嘩が強くてかっこよくていつも堂々としていて…それでとても優しい剛士くん。

 違うよ!!誰が剛士くんに言ったか知らないけど、絶対違う!!

 うん!ここはぼくがちゃんと訂正してあげなきゃ!!



「剛士くん!!」「萌葱!!」

 ………タイミング悪い…。同時に名前呼び合っている…。

「えっと、ごめん。剛士くん何?」

「いや、それよりどうした?」

 これで暫し、お互い「どうぞ、剛士くんからお先に…」「いや、萌葱から…」なんて、問答をやって………最終的にぼくからになりました。


[前進〜♪]

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あきゅろす。
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