男前なんかじゃない!!2
067.目覚める人々。
夏休み中、仲谷くんを弟のように可愛がっていた仲谷派閥の人は、本物の弟妹達や親類に会い現実を知る。
あれほど我が儘ではない弟妹または親類。目からうろこ状態になり、何か違うと気付いたみたい。
あと、仲谷くんに惚れている仲谷派閥は、婚約者がいた者や夏に出会った女性と仲谷くんを比べると………こちらも、明らかに女性のほうが…何てことになって、目が覚めたみたい。
以前、真弓先輩が言っていた通りの展開になって、夏休み中皆現実に還り、色々見えなかったものが見えたようだ。
夏休みが明けて、派閥の人達は、一斉にぼくとスイちゃんに土下座する勢いで、謝罪に来た。
もともと、仲谷派閥の人達は、各委員会の委員長と部活の部長。
正気に返れば、礼儀正しい生徒であるので、潔くこの罪滅ぼしは何でもすると言ってくれたが、そんなのいらないし、ただこの学園が良くなるよう頑張って下さいと言って、ぼくは彼等を許した。
このことがあって、仲谷くんが各委員会や部活に乱入すると、それとなく注意を促し生徒会室に帰るように勧めているようだが、なぜかそれを勘違いした仲谷くんは。
「何だよ!夏休み前はあんなに仲良くしてくれたのに!!どうして冷たくするんだよ!」
これを言われると、元派閥の人達も自分達の行動が、仲谷くんをこうしてしまったという後悔から、何も言えなくなってしまうらしい。
と、ここで派閥には、現副会長である奥村くんもいるが、彼は仲谷くんを今どのように思っているのだろう?
あと、北瀬くんも派閥の1人ではあるが、この頃、カイリくんと卓磨先輩について何かしているようだし…。
うーーーん、この2人に関してはよくわからないなー。
そんな日々を過ごすうち、時は流れ………体育祭団長候補者が決められていく。
団長候補は、自分から先生に言うのも良し、他生徒から推薦するのも良しで、最低3人に絞られ多い時には5人もいたそうだ。←スイちゃん情報。
去年、ぼくも団長だった。そして、ぼくを推薦したのは先生達。
今年は、どのような候補者が現れるのだろう?
数日前、漫画研究部部長、木村部長がぼくを呼び出した。
この時、木村部長が2人っきりで…という要望で、本棚が所狭しと並ぶ部室で話したのだが、その内容にぼくは心を痛めていた。
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