男前なんかじゃない!!2
043.謝罪。
活動停止から解散…なんて、ことになるっと、思っていたのに…。
嬉しくて思わず、素で笑顔になると…ヨシくんの顔がどんどん赤くなって…、て、あれ?スイちゃんの親衛隊のみんなまで赤くなっているど、どうしてだろう?
「ギャップ萌え〜☆」
「普段『クールキャラ』のソウちゃんが素で笑うと、笑顔にこれほど破壊力が加わるとは…。恐るべし、ソウちゃん★」
うっちゃんとさっくんがよくわからないことを言っているけど、どういう意味なのかな?
思わず首を傾げそうになるのをグッと耐えていると、カイリくんから「お前は笑うな」って、お言葉を頂いて………。もしかして、ぼくの笑顔って気持ち悪いのかな?
凹む………なんて思っているけど、必死で『クールキャラ』を保ち平然すると、土下座する勢いで、トモくん(スイちゃんの親衛隊隊長)と数名の隊員がぼくの前で頭を下げる。
「な、なに」
本当は素でどうしたの?って、聞きたいけど、そうとしか今は答えられない。
スイちゃんもこれにはどうしたものかと、ぼくと目線を合わせるが、それより早くトモくんがガバリっと頭を上げ「ごめんない!!」と、声を上げる。
すると、続けざま数名の隊員達もトモくんと同じように「「「結城様、ごめんなさい!」」」て、声を揃え謝る。
理由は何となく理解している。たぶん、ぼくに一番嫌がらせしていたのは、スイちゃんの親衛隊。
トモくんはきっとそんなことしてないけど、隊長として止められなかった責任を感じての謝罪。
そして、他の隊員達は今日のことでいかに転校生くんに踊らされ、しなくてもいい嫌がらせしていた謝罪を述べたのだろう。
気にすることない………。
そう言えたらいいけど、混乱を招いていた生徒でもあり…責任は十分ある。
「ヨシ、親衛隊の活動停止を解除することを許可するが、今回の件で親衛隊が報復しないように暴走させないことが条件だ」
ぼくの言葉にヨシくんは、大きく頷き、「報復などの行為は、全面禁止することをすでに言い渡しています!」と、元気に返答する。
それなら、オッケー!
「ヨシ、これからもよろしく」
ぼくは、目線を柔らかくしてそう告げると、ヨシくんは顔を真っ赤にして「はい!」と、返事しニコニコ笑顔です。
小柄なかわいいヨシくん。その笑顔が曇らないようにぼくこれからもがんばるね。
[☆乙女に戻る][★男前に進む]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!