男前なんかじゃない!!2
041.功労者。bQ(Side.風紀委員達)
ドッゴッ!
「これ以上騒ぎ立てるなら、蹴りをお見舞いするぞ」
良人はきれいに仲谷腹に蹴りを決め、もろに受けた仲谷は咳き込むように黙り込む。
取り囲んでいた風紀委員の心境としては『いや、副総長、もう蹴り上げている段階で、その台詞は…』のなだが、自分達も手を上げたいと思っているので黙って見守る。
「仲谷、それでなくとも僕達ダークに喧嘩を売ったんだ、覚悟はできているんだろうな」
「『ダーク』?」
不思議そうに眉を顰める仲谷。どうやら、無差別に殴り込みをかけていたようだ。
これにキレるのは、うしろにいる弓。
ガシッと仲谷の頭を掴むと。
「オマエがこの前学園を抜け出し、鉄パイプで殴りつけくれた族名だよ。ちなみにここの風紀委員全員はそのダークの一員だ。落とし前楽しみにしていろ」
「ひぃ!だって…アレ、アレは………」
あからさまに震え大人しくなった仲谷をそのまま引きずり、講堂へ連れて行く。
講堂に入りステージ上では、唖然呆然の葉山の行動…。
ディープキスをここでかますか!?
さすがの風紀委員のメンツも呆然としているが、ここで暴れる仲谷を抑える力は抜いていない。
仲谷が葉山に叫び出しそうにするのをどこからか用意していた風紀委員が、ガムテープで口を塞ぐ。
その際、葉山がこちらを見ている気がするが、そんなことを構っていられるほど風紀委員は暇ではなかった。
ガムテープで口は塞がれているが、暴れまわる仲谷に頬を爪で引っかかれたり、腕や足をがむしゃらに振り回すため、青痣を作る羽目になる。
しかし、これだけディープなキスを見せられたんじゃ、いくら仲谷が葉山と付き合っているなどと主張しても、今度ばかりは誰も信じることはできないだろう。
が、葉山め!
いくら生徒の被害を出さないダメとはいえ、風紀委員達は満身創痍………。
葉山にもこの落とし前何かでつけさせてやる!!
などと、風紀委員の面々がそのような黒い思想を浮かび上がせていたのは、言うまでもない。
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