男前なんかじゃない!!2
012.未確認生物。
生徒会が忙しくなると、さすがのぼくも料理を作る暇がなくなる。
料理が作れないとなると、皆、食堂に向かうか購買部に買いに行くことになって…。
何でぼくが料理を作れないと、みんな食堂&購買部に行くのか不思議でしょ?
生徒会役員は転校生くんに出会うのを避けるため、朝と晩ぼくの作ったご飯を食べていたから。
料理の腕は、みんなに褒められたよ。
うっちゃんとさっくんからは、抱きつかれながら「「おいしー☆★」」と、褒められ、それをゲンコで引きはがしツンデレ風に褒めてくれたのは、カイリくん。
卓磨先輩は、無言ながらも剣道部で身体を動かしているせいか、ご飯3杯を軽く食べる。
スイちゃんは………みんながいなくなってから、キ、キスしながら、「いつも、ありがとう」って、か、感謝してくれます。テレテレ。。
昼は、学園の購買部を利用している。
たまに食堂を利用することもあるけど、風紀委員と連絡を取り合い、転校生いない隙に食べるようにしている。
こんなことで風紀と連携…。申し訳なくて、風紀室に甘くないクッキーを持参し、感謝しに行ったら、逆に副風紀委員、良人先輩に感謝されてしまった。
何でも、風紀委員全員が身体を動かすことは苦ではなくても、書類作成は苦を通り越して、拷問されている気分なんだって。
風紀委員で一番真面目な良人先輩もそうなのかな?って、ついついマジマジ見つめていたら、良人先輩は、「風紀委員の中で、一番書類作成が下手だと」、苦笑いして頭をかいていた。
人は見かけに寄らないって(自分も含めて)、改めて思いました。
そんなある日、未確認生物との遭遇………。
そんな言葉が頭の中を駆け巡っている中、ぼくの………ぼく等の目の前には茶色のモフモフな『枯葉頭』が…。
写真で見るより、リアルで見るこれは………「す、すごい…」思わず、ぼくは素で呟いてしまった。
身長は、うっちゃんとさっくんよりちょっと高かな?顔は『枯葉頭』があるし、分厚い眼鏡をかけているので不明だが、姉ちゃんの情報だとこれは変装で、素は美少年なんだよね。
それにしても、何でここで遭遇し、且つ、スイちゃんに抱きついているのだろう?
ぼくはあまりの展開に呆然とし、スイちゃんを助けられないままフリーズしてしまった。
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