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男前なんかじゃない!!2
おまけ4★特訓。bT(Side.柑橘トリオ)

 体育館裏は、なぜか芝生が敷き詰められている。

 何でも、体育会系部の熱血指導がここでたまに行われるからとか、噂があるらしいが真相は不明。

 それでもって、なぜか風紀委員もたまにここを使用していたりするのは、池田総長代理が高校時代、下っ端ダークを躾…ではなく、しごいていたからだったりする。

 なので、光輝に喧嘩の仕方を教えるなら必然的にこの場所が最適ではあるが、さっきまで、この場でコントのように倒されていたのは、俺等柑橘トリオだった、が…。

 なぜか、今現在、光輝が芝生に背中から倒れ、イタタタッと声を出している姿であり、そんな光輝に結城会長が男前に手を差し伸べている姿であった。



 それから、それから。←お話し的かけ声by柑橘トリオ。

「結城会長。おれ、おもいっきり結城会長を殴るつもりで、掛って行ったので、なんで、なんで…うーんっと…(考え中)…ぐるんっとなって、ころんっと倒されたのが、おれなんだ!?」

「「「うんうんっ!!」」」

 光輝に便乗して、俺等も大きく頷いてみる。

 それに対し、結城会長は男前の顔なのにどこか可愛らしい笑みを浮かべ、説明してくれるのだが………解説について俺等は所詮馬鹿と呼ばれるものなのだろう。←端的に言うと理解できなかった。



「うーんっと!さっきのを説明するとね。ぼくが使う合気道は、相手の力を利用して使う技だから、光輝が勢いよくかかってくる時の力が大きければ大きいほど、ぼくの技が掛りやすくなって、威力も大きくなるんだよ」

「えっ?でも、おれ少しフェイントも入れて攻撃したのに…」

「「「………(こ、光輝って、そんなこともできたのか!?)」」」←柑橘トリオがあまりにも弱く、光輝は本気をあまり出していなかったようです。

「なぜかぼくのこの外見って、不良さんに嫌われるんだよね…。『スカシタ顔してんじゃねーよ』とか『男前のニーちゃん、俺達に寄付しない?』なんて、しょっちゅう街で絡まれて…だから、喧嘩の実践経験は両手の指じゃ足りないほどあるからね。光輝くんの動きもバッチリ見えたよ」

 たぶん、それは結城会長が、不良にビビるあまりチラミし過ぎて、逆に絡まれているんだろうな…。

 俺等柑橘トリオがこのような見解をしているが、ここで、光輝が結城会長の合気道に興味を示し、顔をキラキラさせながら指導をしてくれるようにお願いしている。



「結城会長!!おれ、合気道がしたい!!」

「えっ?いいけど、合気道に喧嘩はご法度だよ。それに万が一、喧嘩に巻き込まれることがあっても、身を守ることが最優先だし」

 あっ…何か、展開的に悪い流れになってるいような…。

「喧嘩かー………うん、おれ、もう喧嘩はしないよ!だからさ、おれに合気道教えてよ!!」

「「「………(やっぱり、こんなオチか!?俺等の努力はどこへ行くんだーーー!!)」」」



 このあと、俺等は池田総長代理からこっぴどく怒られた。

 池田代理総長は、本気で光輝をダークの総長に置き換えようとしていたらしい。←柑橘トリオの読み通り。

 横からかっさらうように光輝を結城会長に持っていたれた罰として、その後、四ツ谷学園にできた『合気道部』に無理やり入部させられた俺等…。

 この『合気道部』…部員が数は少ないのに、建物から設備まで全てにおいて全部新品で、、時より大物達が現れて見学していくことは、深く考えないほうがいいんだろーなー。






おまけ4★特訓 END



 ※これで本当に【男前2】は終了です。最後まで読んでくれてありがとうございました♪


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