[携帯モード] [URL送信]

男前なんかじゃない!!2
おまけ4★特訓。bR(Side.柑橘トリオ)

 結城会長は、たまたまここを通りかかった…などということはなく、俺等柑橘トリオと光輝の特訓を池田総長代理より聞きつけ、差し入れを持って来てくれたらしい。

 何気にいつぞや結城会長からは、カップケーキ差し入れされた事件を想い出し、俺等柑橘トリオは顔を青くするが、「作り置きしていたコーヒーゼリーを」と、手渡してくれたものに感涙する。(※拍手文2『男前』の油断 参照)

 ※風紀委員は、全て甘味系が苦手。もちろん、柑橘トリオも!



 感激しながら、光輝とともにコーヒーゼリーを口にいれるが、ボロボロの俺等にとってそれは大変な苦労があった。

 パクッ!

「「「!!?」」」」

 口にコーヒーゼリーを入れた途端、忘れていました………。

 先ほど、光輝に仲良く(手酷く)殴られていた俺等は口の中もそれなりに(かなり)傷ついていたことを!!

 痛い!!!でも、うまい!!

 そんな相反する気持ちが顔に出たのか…いや、ボロボロの俺等の姿に同情心が湧き起こったのか、ここで、結城会長から提案が。

「あのー、良かったら、次の組手はぼくが替わりましょうか?」

「「「いや〜、それは―――」」」

 俺等は、そんなこと無理無理!!と、結城会長の男前な見た目&中身乙女キャラで断ろうとするが、ここで、前総長、蘇真弓の言葉を想い出す。



「ソウは強いぞ!!あれで、不良が苦手じゃなければ、俺のチームに引きづり込むんだけとな…。ホント、残念だ」



 ………これって、結城会長に任せれば俺等は安泰?俺等の身の安全のため、思考はそう傾くが、ここで一つ問題が…。

 実際のところ、結城会長の合気道と喧嘩は違う。

 武道はそれなりにきれいな型があるが、喧嘩などルールはあってもないようなもので、それを結城会長にされるとなると、怪我しちゃうかも…。

 俺等は下っ端なりに殴られやすいキャラなので、打たれ強いくいくら怪我してもたいしてダメージが少ない。←本当はものすごいイタイけど…。

 一方、もし、仮にだ!!結城会長vs光輝をした場合、仮に結城会長の男前の顔がボコボコになったとして!!

 結城会長派閥…親衛隊は当たり前に出て来る。で、だ!!親衛隊より態度のデカい生徒会役員は有無も言わさず出て来る。

 そして、俺等が一番恐れる最終兵器の凶悪犯(※『犯』にバツ印)顔の、前総長の蘇真弓が大魔神の如く現れたら…。

 俺等+それを行なった光輝は、死ぬな…。社会的(←生徒会役員に!)も精神的(←親衛隊に!)も肉体的(←前総長の蘇真弓に!)にも…。

「「ミカン!!止めよう!!結城会長にたけは頼んじゃいけない気がする!?」」

 レモン&ユズの台詞。いつもは、ボケ&大ボケのくせに、今回ばかりはボケていられないのか、切実な表情で正論に達することができたようだ。

 うんうん!いつも、このようにしてろよ!っと、俺ことミカンは思い、ボケ組の成長に涙しつつ、結城会長に断りの返事を………しようとしたんだよ…。

 うん、したんだ。結城会長の親衛隊並びに生徒会役員…そして、ごめんなさい×100、すみません×100、前総長、蘇真弓サマぁ〜〜〜!!



「あっ!心配してくれるの?大丈夫、大丈夫、この手のことは慣れているからね。それじゃ、はじめようか光輝くん!!」

「「「イヤ、マッテクダサ―――」」」

「おう!結城会長、いくぞーーー!!」

 俺等が止める前に、勢いよく突っ込んで行く、光輝………。


[☆乙女に戻る][★男前に進む]

8/10ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!