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男前なんかじゃない!!2
おまけ4★特訓。bQ(Side.柑橘トリオ)

 何となくだけど、俺等柑橘トリオは、この指令の裏読みを理解した気がする。

 きっと、池田総長代理は、光輝に喧嘩のイロハを教え、ダークの総長に据える考えだと…。

 あながち、この考えは間違っていないように思えるのだが、ここで、裏読みなどできない光輝のからは。

「池田先輩には迷惑をいっぱいかけたから、何の協力かは知らないけど、できることなら協力したい!」

 なんて、台詞が飛び出し、喧嘩の特訓をはじめることとなった。

 光輝…その『協力』が、ダークの総長になることなんだけど、わかってる?てな、感想を俺達はしていたりする。



 その一方で、柑橘トリオの俺達は、己のことをよく理解していていた。

 柑橘トリオである…俺等は不良でダークの下っ端で、しかも、光輝より断然弱い!!なので、必然的にこの方法には無理があると開始早々、身体で理解してしまった。

「なぁー、ミカン、これってさぁー、俺達の身の交わし方の訓練になってねー?」

「うあぁー!馬鹿、レモン、いつもはボケているくせに、気付くなよ!!」

 ミカンは慌ててその考えに突っ込みを入れるが、隣の鼻テッシュのユズも大きく頷いて「そうだな!」何て、元気に答えていた。

 しかし、身を交わす=(イコール)避け損ねるとユズのような展開が待っていることを十分さっきので理解してしまった現実に。

「「「………(俺等、今日生きて帰れるかな?)」」」



 この状況に、俺達よりも他のダークの幹部達に任せるべきでは?などと、悩んでいたが、今は4月で入学式を終え、気の緩んだダーク以外の不良共が悪さをする時期な訳で…。

 ダークのメンバーで、手が空いている者は、下っ端の俺等、柑橘トリオしかいなかったりする。

 ※ダークは族もしているが、四ツ谷学園にいる者は強制的に風紀委員にされる。←たとえ、下っ端でも風紀委員に強制入会!



 その一時間後…。

「う゛っ!!…し、しぬ…ボケる暇なく」←満身創痍のレモン。

「はぁー、はぁー、はぁー………」←一番被害にあってないものの、もはや突っ込むこともできないほど疲れ切っているミカン。

「………」←気絶中のユズ。

「えっと…ご、ごめん!!おっかしいなー、ちゃんと加減しているつもりなんだけど…」←全く、無傷で疲れ知らずな光輝。

 ………現状としては、先ほどと全く変わりなく、光輝は手加減がうまくできず、それによりボコボコにされていく柑橘トリオ。

 あたり前の結論だが、光輝より弱い柑橘トリオが手加減の仕方など、教えることなどできるはずない!と、言うことを様々と知らしめるだけの結果となっていた。



「「「どーなるよ!!俺等!?」」」

 何とか復活した柑橘トリオの叫びが、体育館裏から響く中…。

「なに!何かあったの!?」

 と、ここで救いの神もとい、四ツ谷学園生徒会会長、3年1組、結城宗次郎君が前振りもなしに登場した。


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あきゅろす。
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