男前なんかじゃない!!2
その後の折原先生。bS(side.折原)
なぜあの時、僕の凡人アンテナは役に立たなかったのだろう?
白熱し過ぎて、背後の敵に気付かない、僕等………熱弁は最高沸騰まで過熱する。
「じゃ、全校集会でステージ上がってもらって、丸坊主なんてどうでしょう、折原先生!」
「おっ!いいねー、結城会長!!」
「えっへへ。うーっと、あとはねー」
『女装して、授業してもらうとか?』
「あっ!それいい!!土嶺先輩の女装………うっぷぷぷぷ」
『何なら、フンドシ一丁で50週てのもアリだよね。いつぞや、実行されたこともあるしね』
「うわっー、凄いですね。誰でしょうね、そんな罰受けた人は!折原先生は知っていますか?」
………待て、『フンドシ一丁で50週』はどこかで聞いたことが………確か、体育祭の組分けで不正をした教師が罰として、そのようなことをしたと…。
「てかっ、さっきからしゃべってるの僕達(折原&宗次郎)じゃない!?」
僕と同時に結城君も同じことを思ったようで、2人でシンクロするように背後を振り返ってみると………見ると…見なかったことにしたいぃ〜〜〜!!
「「つ、土嶺先輩(先生)と那須屋先生ぃ!?」」
シンクロ率バッチシの僕と結城君の声が響く中、冒頭の状況に戻る。
ウルウルさせて、ガタブル震えている僕と結城君だけど、ここで、神は………助けてくれるはずないね。それどころか…。
「結城クン、その顔イイですねー」
結城君が!!結城君が!!那須屋先生のお眼鏡にかかったようですぅーーー!!
結城君より低い身長である那須屋先生は、結城君の顎に手を添え、キラリッと眼鏡を光らせたまま、妖艶な笑みを浮かべていました。
「まっ、まっ―――」
「待て、那須屋」
僕が制止の声を掛けるより早く、土嶺先輩の声が掛る。
「どうかしましたか、土嶺センセイ?」
「そいつのバックにいる人物………知らないはずないよな」
「………そう言えば、結城宗次郎クンのバックには、メンドーな人物が色々いましね…」
那須屋先生は、結城君の顎に手を添えていたのを外す際、「実に残念です」と、心底残念がっていたが、この後の展開がなぜか悪い予感しかしない。
案の定、結城君はほどなく解放。
僕1人だけが、このまま鬼畜組に掴まった。
結城君は、この場を立ち去る際、涙目で何度も何度も振り返ってくれた。………けど、僕を助けることなどできるはずなく…。
う゛ぅぅぅ………。このあと、僕はどうなるのーーー!?
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