男前なんかじゃない!!2
その後の折原先生。bR(side.折原)
僕の的確とは言えない訴えを聞いてくれた、結城君は。
「えっーと、それじゃ、この頃、折原先生が授業中、ぼっーとしている理由(副音声…カイリくんに怒られている理由)は、土嶺先生と那須屋先生が夜中に侵入して、睡眠妨害して疲れていると言うこと?」
男前の表情なのに、心配げに僕を気遣ってくれる結城君。
君の担任の先生で良かったよ!たとえ、苦手な人種の一乗寺君も僕の生徒だとしても…。←折原先生は、2年1組の担任。宗次郎&翠&カイリがいます。
「端的に言えばそうなんだけど、この対処は僕には難しくて…それで、結城君ならどうにかできないかなって」
「カードキーの変更とかでいいのかな?」
「いやいやいやいやいや、その対策だけでは、奴等は堪えることなく、またどうにかしてスペアーキーを入手しちゃうから!」
僕の台詞に結城君は何でそんなことできるの?っという風に、男前の顔で可愛く首を傾げているので、いかに教師陣の間で2人は権力が使えるかと説明してみる。
「………」
無言の結城君…。
ちょっと大げさに言い過ぎたかな?
でも、実際体育祭の組分けの時の2人は、ピラミッドで言えば頂上のような態度だったと思う。
確認するように他の教師に2人のことを聞いてみると、2人には『近づかない』、『目を合せない』、『反抗しない』など、どこの悪徳ヤクザだよ!って、感じの教師達の暗黙のルールがあるらしく、僕にも命が惜しいなら従うようにって諭された。
「それでは、土嶺先生&那須屋先生に折原先生の3メートル以内に近付くことを禁止するよう通達します。もし、会長権限のぼくのこの規則に従わないようなら、罰として…」
んっ?…何やら、ここで、結城君はどんな罰にしようかなーっとのん気に考えはじめたようだ。
「うーっと、くすぐりの刑なんてどうでしょう?」
「いや、それは甘いような気が」
「そうですか?………じゃ、お化け屋敷に1人で入って30分耐える!とか?」
………結城君、君は真面目に考えているのか?
…いや、真面目に考えているんだろうな。自分で言った『お化け屋敷1人で30分』の台詞に涙目になっているし…。←宗次郎はお化け屋敷が超苦手。
よし!ここは、僕がちゃんと考えてあげなきゃ!!
「結城君、罰の例えとしては、減俸とか謹慎処分とか…」
「えっ!そんな感じですか?」
「うんうん、何ならバニーちゃんの衣装で校庭3週とか、羞恥心を与えるものでも可だと思うよ」
僕のこの台詞に白熱した議論に発展するのだけど、のち、このあとの展開を知っていたら………。
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