男前なんかじゃない!!2
『男前』の組分け。bS(Side.折原)
「で、土嶺センセイと折原センセイの御関係は?」
僕等が担当していた組分けが終わった時刻は12時過ぎ。
なぜか、職員室には僕等3人しか残っていなかった。
1人、1人と教職員は組分けが終わると………なぜか、挨拶もそこそこに僕等の方を見て逃げ出すように帰って行く。
僕は普段通りだし、とりあえず、原因でありそうな土嶺先輩と那須屋先生を見てみるけど、僕が見た限りでは、特にこれといって変化はなかったような気がする。←折原先生が見てない時にガンたれていました。
そして、3人だけとなり後片付けを………なぜか僕1人で黙々やっている時に、冒頭の台詞を那須屋先生がしていた。
この質疑に回答する人物は、僕と土嶺先輩だが、回答する言葉がなぜか「下僕」、「パシリ」、「いじられキャラだから…」など、ろくでもないことしか頭に浮かんでこない。
普通なら、「先輩後輩の関係ですっ」って、爽やかに言うのに、その答えは穴を掘って地中深くに埋めても、あり得ないだろう。
走馬灯のように思い出される、土嶺先輩との日々。
あっははー、あの時、本当に僕退学にならなくて良かったな〜。
そう言えば、あの時も土嶺先輩の精力処理に抱かれそうになって………よく、僕、逃げれたよな〜〜〜。
うっふふふー。思い出しちゃダメ!あれは、ドラム缶に詰めてコンクリで固めて海に捨てた記憶じゃないかー。
だーよーね〜。て、ことで、僕と土嶺先輩との関係は―――。
「恋人同士だな」
………なんだろう?ありえない設定の幻聴が、聞こえてきたような気が…。
手元の紙が床にバサバサ落ちる音がするが、幻聴が気になり顔を向けると、ニヤニヤしながら那須屋先生を見ている土嶺先輩がいる訳で…。
「ふへぇっ?」
間抜けな僕の声が、職員室にやけに響いた気がする。
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