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男前なんかじゃない!!2
おまけ1☆けじめ。bQ(Side.弓)

 その後、仲谷とともに『ダーク』が集まる廃工場に行くが、結局、良人達が様子見っと言う判断をしたこともあり、怪我を負った連中までそれに習うことにしたらしい。

 それでも、仲谷は何度も土下座していたせいか、時間のある時はここに来るように指示されていた。

 それには、俺もビックリするが怪我を負った連中は、仲谷の喧嘩の加減ができてないことにも腹を立てていたらしい。

 で、その後はなぜか…。



「光輝!今は加減の仕方を教えているんだから、力の限り殴るなっ!!」

「えっと………じゃ、このくらい?」

 ポスッ…。←ユルユルパンチ。

 何とも情けない音が、一人のメンバーの腹に当たる。

 これには、俺さえも大笑いで、メンバーは、基礎がなってない!っと、言っては、構えはこうだとか、握り拳を作る時はこうだとか、蹴りのダメージを交わす方法など、細かく指導していく。



 本来、俺等が集まっていた理由は、こんな感じだ。

 ただ、喧嘩が好きで、ただ集まって話すのが好きで………。

 でも、いつの間にかこの辺一帯の族が俺等の存在が気に入らないと仕掛けて来て、対応していたら『ダーク』なんて、名の族になっていた。

 しかも、『ダーク』と付けたのは、俺等じゃなく、負けていった族達が勝手につけた名だ。

 仲谷とメンバーのやり取りを見ながら、これなら一度ソウを連れて来れるかも?っと、考えていた。


 しかし、これにはおまけがあって。

「うん!やっぱりダメだ!!これじゃ、イケないよな!」

 『ダーク』のたまり場を出る際、仲谷の上げた声に皆注目する。

「蘇真先輩!一発おれを殴って下さい!!………本当は、怪我させた分、きっちりやられるのが本当だけど、それは、これからのおれを見てもらうってことになったから…。でも、蘇真先輩も言ってただろ?けじめは必要だって、だから一発―――」

 ドカッーーー!!

 仲谷に最後まで言わせないで、俺は殴った。

 皆、俺の行動に呆然だが、最後まで言い切り身構えられたら『けじめ』にならないだろ?

「総長、ヤリ過ぎなんじゃ…」

「光輝、白目剥いて気絶しているぞ…」

「ソーチョー、大人気ねぇー」

「「「ねぇー」」」

 なぜか、メンバーからは批判轟轟だが、俺は完全無視を決めて、気絶している仲谷を肩に担ぎ学園に戻る。



 翌日、ソウが待ち構えていて、俺に「やり過ぎです!」と、1時間説教を受けることになる。

 仲谷は冬休み期間中の学園内で、左頬が腫れた状態でしばらく過ごしていたが、どこか晴れ晴れとしていて、その姿を俺は口元をゆるめて眺めていた。






おまけ☆けじめ。 END


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