男前なんかじゃない!!2
009.スイちゃんの両親。
次の日から、真弓先輩は大忙しになった。と、これには付け足さなくてはならないこともあり訂正すると、『転校生くんのおかげで、風紀委員は猫の手も借りたいほど忙しくなった』だ。
それと、スイちゃんには姉ちゃんと話した『回避不能』という言葉も伝えると、なぜかスイちゃんは顔を青ざめ沈黙し、それから朝・晩の食事はぼくの部屋で、昼は購買で買って来たものを生徒会室で食べるようになった。
この姉ちゃんの『回避不能』の4文字は、なぜか全生徒会役員を怯えさせるのには十分だったようで………その後、皆同じように転校生君と接触しないように努めている。
しかし、みんなはぼくに転校生君を回避させたいようで…。ぼくはこの頃自由に出歩くことができません。
そんな訳でこの頃、食堂を利用することが少なくなり、自炊していたりするんだよね。
ちなみに、ぼくの趣味は手芸&お菓子作りだったのだが、それに料理も加えたいと思います。
まだ、ちょっとぎこちなく時より味付けも間違えるけど、いい線いっていると思う。
料理の基礎は、春休みスイちゃん宅に遊びに行った時、スイちゃんのお母さんに教わりました。
スイちゃんのこ、恋人が、ぼ、ぼくで………スイちゃんにそう紹介してもらった時、もちろん、ちょっと白い目で見られたけど、その後、スイちゃんのお母さんとお菓子作りや手芸の話しで意気投合!!
なんと、スイちゃんのお母さんもぼくと同じ乙女思考で、且つ、子供もスイちゃんとスイちゃんの弟くんしかいなくて、可愛いお嫁さんが欲しかったんだって!
でも、男のぼくが恋人でがっかりしていたのに、話せば趣味が一致!それで、スイちゃんのお母さんは大喜びしてくれた。
補足として、スイちゃんのお父さんは、スイちゃんのお母さんに押されて渋々ながらぼくを認めてくれたけど、ぼく手作りのチェリーパイの手土産を食べたら態度を激変し、ぼくのことを息子以上に可愛がってくれるようになった。←翠父、甘いもの大好物。
今ではスイちゃんのお母さんとは、メル友&料理の先生をしてもらっている。
ぼく、お菓子作りはばっちりでも、料理はさっぱりだったから教わるのは楽しい。
それにこんなことになっている今、料理を今以上にもっと色々教わろうって気にもなるしね。
スイちゃんのお母さんばかりに習うのもなんだから、これを機にぼくの母さんからも習うのもいいかも知れない。
でも、ずっと転校生くんを避け続けることは不可能で………ぼくは、いや、ぼく達は、とうとう転校生くんと出会ってしまう。
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