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男前なんかじゃない!!2
092.生徒会補佐。bP

 ある日の放課後、ぼくとスイちゃんは会議室で、生徒会役員を決めていた。

 生徒会役員だけならすんなり決められるけど、問題は補佐だとぼく等は思っていた。



「それでは会計は一乗寺で決まり…書記は…」

「今の書記の1年1組の石井くんをぼくは押したいな」

「はい、私も同意見です。はじめは兄を頼りがちでしたが、今では一人でも悠々とできるようですからね」

「それより、補佐はどうするの?」

「それなんですが…」

 スイちゃんが言葉を濁したあと、カイリくんに会議室に入る様に促す。

 あれ?カイリくんって、廊下でポツーンッと待ちぼうけしていたの?1人で廊下にいたということは、かなり注目浴びていたんじゃないかな?



「補佐について、1人押したい奴がいる」

 こう徐に切り出したカイリくん。

 その前に自分が役員に選ばれていると確信しているんだろうねー。実際、そうだけど。

 それにしても、誰だろ?カイリくんが押したい人って?



 ぼくとスイちゃんがキョトンとしていると、カイリくんはニヤッと笑う。

「1年3組、北瀬須王」

「「えっ!?」」

 思わずぼくとスイちゃんがシンクロして驚きの声を上げるけど、これは誰が聞いてもそんな感じになると思う。



 だって、外見が不良さんだよ〜!!

 中身は違ったけど…今だ睨まれ…じゃなくて見つめられても吊り上っている目が、どうしても「あ゛ぁぁ〜何か文句あんのかぁぁぁ!?」て、言われている雰囲気になる須王くんだよ!!

 中身は良い人だと認めるけど!絶対、生徒会の印象が悪くなるって〜〜〜!!


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あきゅろす。
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