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短編
【4】

あたしが夜友達と出かけるときは、家に帰ったら潤に電話するのがいつものパターンだった。






別につき合ってるわけじゃないし、しなくてもいいのかもしれないけど、でもしないとこうして潤からの電話攻撃、そして次に出かけるときに無理矢理ついてきたりするから厄介なのだ。










(ど・・・どうしよ・・・)








数人で雑魚寝はあっても、潤をこのベッドに泊めたことすらないのに、他の男・・・ましてや全然知らない男を泊めた、なんて知られたら、どうなるかわからない。







頭の中でいろんな考えを巡らせて、でも結局どうすることもできないまま携帯を見つめていると、背後で衣擦れの音が聞こえた。








「・・・はよー、唯ちゃん。」








「!!」








明らかに寝起きの男の声に、バッと振り返ると、やっぱり全然知らない男が、横になったまま頬杖をついてこちらを見ている。








「・・・・・・・」








何か言ってやりたいのに、何から言っていいのか声を出せずにただ睨みつけていると、男はそんなあたしの気持ちに全く気付かない、とでも言うように、呑気に1つ大きな欠伸をした。








「・・・誰?」








さんざん考えた挙句、第一声がこれしか浮かばない自分に、内心自嘲する。








「んー?」








あたしの問いかけに、呑気に間延びした返事を返す男に苛立つ。








「だから、あんた誰?なんでここにいるの?」








口調が自分でもわかるくらいイライラしてる。








だって、こういう男は一番嫌いなタイプだから。








この男にもだけど、そんなヤツをどんな理由があったにしても泊まることを許した自分に、一番イライラしていた。

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あきゅろす。
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