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仁王連載
雅治と駅
そんなこんなで、




太ってしまいました……





お正月に食っちゃ寝食っちゃ寝しすぎました。
2kgくらい増えた。

(うぅ…これから雅治に会うのに……)


今は電車。
雅治のいる、あの街に帰る。

月が綺麗だ。

しばらく窓の外を見ていると、雪がちらついてきた。

雅治は駅まで迎えに来てくれると言っていたけど…

(雅治、寒くないかな…)

駅寒くないかな。寒いよね。
駅着くのギリギリでいいからね。待ってなくていいからね―――




でも、実際、その姿を見ると嬉しいわけで。

改札の向こうに雅治を発見した私は、思わず駆け出した。

顔が綻ぶ。周りから見たら変な人かな。でも気にしない。

改札機を挟んで、私達は無言で、笑顔を合わせた。

急いで切符を通す。


びよ〜んっ

「あぁ!」

急ぎ過ぎて切符を通すのに失敗した。しなった切符がバネの様に床に飛んでいく。

しゃがんで切符を拾っていると、改札の向こう側で雅治の笑い声が聞こえた。

からからと、楽しそうな声。

久しぶりの再会というのに…私はもっと雰囲気というものを作れないのか!


恥ずかしくて、私も笑ってごまかす。

そして今度は落ち着いて、切符を通した。

「えへ、切符飛んでっちゃっ――」

改札を出て、そう言い終わる直前。雅治に腕を引かれ、強く抱きしめられた。


ぎゅうぅぅ…


「…まさはる、」



どうしよう。雅治の匂いで胸がいっぱいだ。

「名前…」

雅治の声がすぐ近くに聞こえる。


ここが駅だということも忘れて、私は雅治をぎゅっと抱きしめ返した。

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