立海連載
ほのぼの *柳生視点
「見て〜!これも可愛いでしょー」
「とっても可愛いですね」
「ホント癒されるー!カイ君の可愛いさ異常〜」
名前さんの愛猫・カイト君。
――
たまたま名前さんの携帯電話の待受を見てしまったある日。
つい、「可愛い猫さんですね」と言ってしまったのがきっかけ。
名前さんはその瞬間、ぱぁっと顔を明るくした。待ってました!とばかりの顔。
「可愛いでしょお!カイ君!」
「カイ君というのですか」と聞くと、「うん!苗字カイト君だよぉ」と、なんとも嬉しそうな顔をした。
それから、他の画像もあるよ〜と言う名前さんの隣で、カイト君の写真を見せて頂いた。
――
そんなことがきっかけで、今ではこうしてたまに名前さんが新しい写真を見せてくれるようになった。
携帯電話という小さい画面を二人で見るため、自然に至近距離になる。
触れ合う肩や、すぐ側で笑う声や、近くなる顔――
こんなことにドキドキしてしまうのは、私だけなのでしょうか。
「これはねぇ、カイ君の横に鍋を置いたらね、カイ君中に入ってくれて!…」
…あぁ、きっと私だけですね。
それでも、今はいいのです。
この幸せな、ささやかな時間が誰にも邪魔されず、たまに訪れてくれれば―――
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