立海連載
アイス *丸井視点
君の笑顔が一番好き。
「ブンちゃーんっ」
「名前!はよーっ」
「おはよう!ふふふ…今日だね」
「おぅ!今日だな」
「なんじゃ朝っぱらから。テンション高いのー」
「おはよう、におーちゃん!」
「よぉ仁王!今日がなんの日か知らねーのかよぃ!」
「今日?…はて、なんかあったかのぅ」
「聞いたか名前!こんな有名な日を知らないんだってさー!」
「今日はアイスの日なんだよ〜っ」
「アイスの日?」
「「だからぁ……
今日は月に一度のミスターアイスのアイスの日!!!」」
イエーイってハイタッチしあう俺達。
仁王は「ハモりすぎじゃき」なんつって先に着替えに行ってしまった。
とあるアイスの日の部活帰りに名前がぽろっと「あ、ミスターアイス行かなきゃ」と言ったのが始まりで、俺達はそれからアイスの日には必ずアイスを一緒に食いに行っている。俺ももともと毎月行っていたから、まさか同じ行動をしてる奴がいたことが嬉しくて、しかもそれが名前だったから、更に嬉しかった。
だからアイスの日は朝からテンションが高く、放課後が待ち遠しかった。
そして待ちに待った放課後。
「俺も行きたいっス!丸井先輩ばっかずるいっスよ!!」
部活終わりで着替えていると、赤也が突っ掛かってきた。
「ダーメ」
「なんでですかぁ!!」
そりゃ名前と2人っきりの時間を邪魔されたくないからに決まってるだろぃ。
こっそり行ってたつもりだったが、なぜか先月赤也にバレた。先月はなんとか一緒に連れてけとせがむ赤也を撒いて行ったが…今日はどう撒くか。
この事は名前には内緒だ。だってあいつ赤也が好きだからな。絶対、連れてこう!って言うに決まってる。
あ、好きっつってもlikeの方だかんな。
「なんの話ー?」
げ、名前!
なんでこんな時に…!
「あ、名前先輩!俺も今日行ってい」
「わあ゙ーあ゙ー!!」
赤也がここぞとばかりに名前に詰め寄った。名前に頼むつもりだ。だがそうはさせないと俺は大声を出して赤也の口を塞ぐ。
「うるさいよ、丸井」
幸村君に怒られた。黙るしかない。
「なぁに?赤也」
「(か、可愛いっす先輩!!)あ!俺も今日ミスターアイス行っていいっスか!?」
あぁ…言いやがったよコイツ……
「いいよぉ!一緒に行こう」
ぱぁっと表情を明るくした名前。
はぁ、まぁこうなるわな。
「ありがとうございます!先輩っ!」
くそぉ…俺の月に一度の楽しみがぁー!
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