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長編
1



「待って下さい!十代目!」
「やだ!十代目って呼ぶなっ!
俺は沢田綱吉だっ!!」

俺は獄寺君から必死に逃げている真っ最中だ。

何故こんな事をしているか、と言うともうすぐ俺が皆の『長』にならないといけない、と言われたからだ。(獄寺君に言われたわけじゃないよ)

俺たちは『ドワーフ』と呼ばれるもの、つまり“小人”と言う種族で体が小さい。

だからその分危険が沢山あるからなるべくひっそりしている所に集団で過ごすようにしている。

集団で活動しているのでその中にまとめる人も必要になる。

それに俺が選ばれてしまったのだ。

理由は初代の血を受け継ぎ、超直感を持っているから。

超直感は危険などを察知しないといけないので必要不可欠なのだ。

だから俺になれって言うけど…。

因みに今の長…九代目も超直感を持っている。
しかし、そろそろ老いて来たので次の長の事も考えないといけない、という。

だが、『長』はまずリーダーシップが必要だ。
皆をまとめる事が出来なければ意味がない。
それにしっかりしていないと話にならない。

俺はその『しっかりしていない』に部類している…。

リーダーどころか『ダメツナ』と呼ばれるくらいだ。

その俺が長になった所為で仲間が犠牲になったりしたらたまったもんじゃない。

俺は長に向いていない。
つかなりたくもない。


だから今、逃げている。

「あっ、だめです!!そっちは人間共の…!」

俺達は人気の少ない森に住んでいる。
森、と言っても全く人が来ないわけでは無いので警戒しなければいけない。

俺はその森を出た。
向こうは勿論人気が増す世界。

人間の住処のある場所。






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あきゅろす。
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