小悪魔☆奮闘記
7
「や…っ!こないで…っ」
近づいてくるオタクに怯える。
思わずしゃがみ込んでしまう。
だけど、ここまで僕のシナリオどおり。
ホント僕って天才だよね?
「お前だけだぞ、実。残ってるの」
白石は目の前まできて僕を見下ろす。
そして何故か名前呼び。
…僕を見下ろすな、オタク。
とか思ったけど、顔に出なかっただけ褒めてよね。
「あ…ごめんなさ…っ!ゆ、許して…っ。ひっく…」
「……わかった。友達だもんな。謝ったし、今回は許してやる!!」
「…っ、ほん…と…?」
「…っ!!あ、あぁ…」
僕の必殺技、上目遣い+涙目+首傾げで落ちない奴はいない。
その証拠に、顔を真っ赤に慌てふためくオタク。
ホントちょろいなー。
もっと楽しませろよ。
僕は白石の制服の裾をキュっとつかみ、目を潤ませて笑顔で言う。
「ありがと…」
「…ッッ!!あ、うん…!」
そのまま背伸びしてオタクの唇に、僕の素敵な唇を近づける。
「僕、君を…」
あと1センチ。
「好きに、なりそう…」
「……ッ!!」
ちゅ
フッ。
落ちたなオタク。
この勝負、僕の勝ちだ。
「み…のる…ッ」
「ンんッ?!!」
こ、こいつ…!
舌入れてきやがった…!!
「ん、ふぁ…っ、んあ…んふぅ…っ」
は、はなせ…!
ガラッ!!
「悠斗!!!!」
助かった…、のか?
ーーーーお前かよ
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