小悪魔☆奮闘記
10
「で、
なんでここにいるんですか会長様。
何しに来たんですかバ会長」
「埋めるぞてめぇ」
「…仕事はどうしたのさ」
「持ってきた」
部屋に戻ってソファで寛いでいたら、突然チャイムが鳴りドアをあげたら会長こんにちわ☆
ストーカーか。
あげくにズカズカ部屋に入るなり僕のお気に入りのソファにどっかり座り、持っていたパソコンと資料を机に広げ出した。
「…まさかここで仕事する気?」
「悪いか?」
「いや悪いよ!ここは僕の部屋だよ?仕事なら生徒会室でやってよ!」
「…………カタカタカタ…」
「無視してんじゃないよ!」
まったく、このジャイアンめ!
僕の迷惑も考えてよね!
もう何言っても無駄だと感じ、仕方なく紅茶を入れてくることにした。まぁ僕が飲みたくて、ついでに入れてあげるだけなんだけど。
「はい。砂糖もミルクもいらないでしょ」
「ああ」
お礼もなしか!
「……じゃあ僕自室にいるから終わったら声かけて」
「実」
やっと資料から目を離した会長が、まっすぐ僕を見る。
「ここにいろ」
「…は。なんで」
よくわからん命令に少し苛つく。
「お前、そばにいないと消えちまいそうだから。俺の目の届くところにいろ」
…いや幽霊じゃないんだから。
「何言ってんのさ。僕に構ってないで仕事しなよ」
バカらしい。
流してさっさと自室に行こうとした。
「なんで、何も言わねぇんだよ。なんか言えよ」
「…………」
真剣な表情で僕を見る。
なんで蒸し返すかな?
誰も触れて欲しくないんだよ
会長ですら、ね。
「……何が?」
「……わかってんだろ、」
溜め息が聞こえる
今、僕
ちゃんと表情つくれてるのかな。
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