小悪魔☆奮闘記
8
「俺たち付き合うことになった!」
ごめんちょっと宇宙語わかんない僕。
理解できない。
ほら、みんな同じ事思った顔してる。
「え…?嘘だろ?」
「やめろよ冗談キツイぜ」
「ひっかかんねーぞー!」
生徒会室に全員集合した途端、2人が気持ち悪い笑みを浮かべてみんなを注目させた。
で、今の発表。
いきなり過ぎない?
そりゃ早くくっつけとかさっき思ったけど、いくらなんでも早すぎる。
どうしよう。
なんて反応したらいいかわかんない。
「今の本当か?」
たった一人冷静な会長が最初に問いかけた。
本当だ、と晴彦は会長の目をまっすぐ見て答えた。
そこからかな、
あんまり覚えてない。
みんなショックな顔してたけど、最後には笑っておめでとうって言ってた気がする。
頭がぼー、として喉がカラカラして、心臓の音がうるさくて。
とりあえずおめでとうは伝えたと思う。
晴彦の「…あぁ」て素っ気ない返事、聞いた気がする。
あー。
これでやっと解放される。
晴彦のつまらないゲームからも
白石のうざったい絡みも
わけのわからない痛みからも。
お祝いをした後はみんないつもどおり自分の仕事に戻った。
僕は集中してやったおかげで早く仕上げることができたから、先に部屋に帰ることにした。
誰もいない廊下を、小さな背中がひとつ。
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