小悪魔☆奮闘記
4
「ん…っ」
会長は僕の唇に吸いつくと、隙間から舌を入れ深く口付けてきた。
腰に腕を巻きつけ、頭に手を添えられているため逃れられない。
何なんだよ、もう…っ
「んン…、僕…にっ…ふぁッ…さ、わる…なっんん!」
力で勝てないとわかっているので、小さな抵抗とばかりに奴の首に爪をたてる。
「…っ、つ…」
結構痛かったらしく、会長は僕から体を離した。
ざまぁ。
「はぁ…っ、僕はもう誰ともこういうことをしたくない…」
認めてしまったから。
だから、ハッキリと言う。
「晴彦とどうこうなろうなんて思ってないけど、もう他の人と関係を持つのはやめたい」
今までは気持ちよければ別に誰でも良かった。淫乱とか言われてもべつに何とも思わなかったし。
でももう、違うんだ。
変わってしまった。
心がそれを許さなくなったんだ。
気持ちいいだけじゃ、ダメなんだ。
会長はじっと僕を見ていたが、僕の言いたいことがわかると嘲笑うかのように言った。
「はっ。淫乱なお前は誰かに触られりゃすぐ気持ち良くなっちまうし、すり寄っちまう。どんなに良い子ぶったって身体が覚えてるんだよ。お前が誰を好きだとか、俺には何の関係もねぇし、俺が触りたいから触るんだ。お前の意思なんて聞いてねぇんだよ」
……なんていうのかな。
こういう奴を 人間のカス と呼ぶべきじゃないかな?
もはや彼と話をするということは、不可能に近いのではないだろうか。
ほら、会長はまた僕の腕を掴んで引っ張っていく。もうどこにいくかなんて分かりきってるよ。
ーーーベッドのあるところ
この生徒会室の仮眠室
何で僕はこの手を振り払わないのかな
何で僕はこの人には逆らえないのかな
答えは、わかってる。
彼が アイツ に似ているから。
やっぱり僕は淫乱なんだよ、
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