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小悪魔☆奮闘記
2
「さ、もう遅いし帰ろー」

「はやく食堂行こうぜ、腹減った〜」

「おつかれしたー!」

話し合いを終えた執行部メンバーが帰っていく。
そして生徒会メンバーもゾロゾロと白石の周りに集まってきた。


「帰りましょう、悠斗。早くしないと食堂が閉まってしまいますよ」

晴彦が悠斗の腕をとり、立たせる。

「あっ、春彦!引っ張るなよ!まだ終わってないんだよ!」

「いいじゃん〜そんなの。そこにいる親衛隊長にやらせとけば〜」

おい何言ってるんだ、チャラ男会計。

「そーだよ。どうせこの後予定もないんだろうし、お願いしなよ」

「悠斗はそいつと違って忙しいもんなー?」

「で、でも…っ」

チラチラとこちらを見る白石。
すると、春彦が白石の頬に手を添え話す。

「悠斗…、私はあなたと食事をしたいのです。あなたがいなければ、何を食べても美味しいと感じない。
それに、そこにいる親衛隊長はあなたの友達でしょう?友達なら、頼みを聞かないはずないですから」

白石に微笑みを向ける春彦。
また、わかんない胸の痛みが僕を襲う。
なんで、また…。
僕は2人から目をそらし、俯く。
見ていたくないから。


「いいよ。僕この後予定ないし…やっとくよ。生徒会の皆様と食堂行ってきな?」

だから、はやく

ここから消えてよ


語尾が震えてしまったのは、決して涙が出そうだったからじゃない。
…怒りのせいだ。
自分勝手なあいつらに、怒りを覚えているからだ。そうに、決まってる。



「だってよ、悠斗。お優しい親衛隊長がこう言ってるんだ。さっさと行こうぜ」

書記が悠斗の腕をひき、生徒会室を出る。

「あ、みのる…!ごめんな!ありがとう…!」

生徒会メンバーに連れられ、白石は出ていった。
しばらく晴彦は無言でこちらを見ていたが、僕がそちらを向かないことを悟るとすぐに白石達の後を追った。



はあ、

やっと1人になれた。




と、思ったらまだ会長が残っていた。
ちっ。
会長は自分の机に向かい、パソコンを開いて作業していた。

「ちょっと。存在消さないでよ。ビックリしたじゃん」

ツカツカと会長に近づき、作業中の会長を睨みつける。
黒いフレームの眼鏡をかけている彼は、すごく仕事が出来そうだ。いつもかけてればいいのに。こっちの方が僕は好きだ。

会長は、視線はパソコンから外すことなく、静かに口を開いた。


「お前、あいつのこと好きなんだ?」








僕が、

あいつを
何だって…?


好きーーーー?


ーーードクン、
「な、に…」


冗談じゃない。
なんで僕があいつなんかを…。
あんな、自分勝手で猫被りな顔だけの奴。
大嫌いだ。



でも、
じゃあどうして

こんなに顔が、熱いんだ…?



あいつの事を考えると

息が出来なくなる。
胸が苦しくなる。


でも それはーーーー、



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