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小悪魔☆奮闘記
1
翌日の放課後、僕は生徒会室へ執行部の手伝いをしに行った。
扉を開くとそこは、もう…なんていうか。
動物園?


「やめろよ晴彦ー!膝になんてのせるなよぉ!!」

「何を恥ずかしがっているんですか ?今さらでしょう」

「藤崎、てめ!悠斗を話せ!」

「そーだ!嫌がってるだろ!」

「悠斗、嫌なんですか…?」

「う…っ、い、嫌…じゃない…けど…、…恥ずかしい…んだ…」

「悠斗…」

「だあああ!悠斗!顔を赤らめちゃダメだぁ!!」

「「「…………」」」



ああ帰りたい。

ほら、他のモブ達(他の執行部員)もすごい帰りたそうにしているじゃないか。
気づけよクサレイケメン軍団。


ふと奥に目を向けると、騒いでる連中から離れて一人、ソファで寝ている奴がいた。

「なーにサボってんですか、会長」

僕が声をかけると、ゆっくりと目を開けまたニヤッと笑う。

「お姫様は王子様のキスで目を覚ますんだぜ?」

「僕ファンタジー嫌いなんで」

僕の腰に回してきた腕をはたき落とす。

「…つまんねぇ奴。ま、いいや。そこの資料ホッチキスで止めとけよ、全部な」

そこと言われた方を見ると、軽く眩暈が起こる。
おい、どんだけ資料あんだ。
絶対今日一日で終わる量じゃない。

文句を言おうと会長に向き直ると、会長はすでに執行部のメンバーと企画を話し合っていた。
他の生徒会メンバーも話し合いに参加しており、暇になった白石が僕のそばに寄ってきた。


「これ全部二人でやるのかよー!めんどくせぇなぁ。ま、実と一緒だからいっか〜!」

白石と一緒なんて嫌過ぎる…、なんて横目で睨みつけ、でもやらないわけにもいかず、仕方がないのですぐに取りかかった。
作業中、白石はずっと1人で喋っていた。



執行部の話し合いが終わったのはもう夜8時で、それでも資料は3分の1も残っていた。



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