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Marco×Ace
夜の獣
キシリ、とベットが音を立てて、マルコが覆いかぶさってくる。外では、祭りの余韻で騒いでいるクルーたちの声がする。
「エース…」
名前を呼ばれながら触れる手はただただひたすらに優しい。
「ん…っ」
自分よりも幾度か体温の低い唇が首筋を伝っていく。
やがてそれは、エースの胸の飾りまで降りていった。
ちゅ、と唇で触れられて、口に含まれる。そのまま、ころころと舐められる。
もう片方も指でつままれて、すりすりと擦られる。
空いている手は、カラダ中を弄ったままだ。
「ぁ…んっ…」
ちゅうう、とキツく吸われると、快感が体の中をぐるぐると巡る。
腰に熱が集まって、自身が勃ちあがるのがわかる。
恥ずかしくて、身をよじると、それに気づいたマルコが弄っていた手を下に降ろして、やわやわとエース自身に触れていく。
服の上からでもわかるその勃ち上がりに、 かぁぁ、と顔があつくなる。
「や…っ、マル、コ…っ」
エースは、マルコの頭を抱え込んで、いやいやと首を振れば、
「嫌じゃねェだろい?」
ちゅ、と小さく音を立てて唇を離される。突然触れたひやりとした空気に、体がふるり、と震えた。
「赤くなっちまったねい」
マルコが散々弄ったそこは、熟れた実のように赤く色づいている。
不意に、帯に手がかけられた。
はだけた浴衣ではもう殆どその役目を果たしていない。
しゅるり、と音がして、帯が解かれた。それからまた、ぺたり、と掌が肌に触れる。
小さく胸の飾りをかすめ、綺麗に割れた腹筋をなぞり、腰を撫でる。そのままエース自身までその手を移動させると、下着を取り去って、勃ち上がっているそこに優しく触れた。
ゆるゆると扱かれれば、すでに反応していたそこは、甘い蜜を零す。
「ん…んん…っ」
あまりの気持ちよさに、声を出さないようにするのに必死になる。
と、触れていた掌が離された。
「…ん、…マルコ…?」
小さく彼の名前を呼ぶと、くしゃり、と手を伸ばされて髪を撫でられる。
「あ…っ!」
下腹部がぬるり、とした暖かい感触に包まれた。
「や…っ、マルコ、きたな…っ」
じゅぷじゅぷと口で犯されて、一気に絶頂への階段を駆け上がる。腰に触れていた手で嚢を揉まれると、堪えきれずに欲を吐き出した。
「あぁ…っ」
こくり、マルコが飲み込んだのを見て顔が熱くなる。
「ばっ、なんで、飲ん…っ」
ぺろり、と口の周りを舐めると、マルコが埋めていた顔を上げた。
「ご馳走さま」
ニヤリ、と笑ってそう告げられると、恥ずかしさでなにも言えなくなってしまう。それが悔しくて、ぎゅっとマルコの首を引き寄せると、ぶつかるようにキスをした。
触れるだけで離そうとすれば、後頭部を掴まれて、深くなっていく。
「ん…んんっ」
マルコが手を伸ばして、ベッドの近くの棚から潤滑油を取り出したのが分かった。
そのまま空いている手で器用にフタを開けると、とろりとした液体をエースの後孔に塗りこめる。
つぷり、と入ってきた指が気持ち悪くて、声をあげそうになるが、塞がれていてままならない。
バラバラと指を動かして、マルコがエースのいいところを探す。
不意に、びくり、とエースの体が跳ねた。優しくその場所を擦れば、エースの体がまた跳ねる。
唇を離して、飲み込みきれずに溢れた唾液をぺろりと舐めた。
「見つけたよい」
その言葉にかぁぁ、と顔が赤くなる。一度イッたはずのそこは、後ろの刺激でまた勃ち上がっていた。

「や…っ、ぁん、マルコ、…やめ…っ」
前と後ろを同時に刺激されて、抑えていた声がたまらず口をつく。
「や…っ、も、指…やだ…っ」
浅いところを引っ掻くばかりの刺激に、いやいやと首を振った。
後ろを指で広げながら、ちろちろと胸の飾りを舐めているマルコの頭を抱きしめる。マルコは、散々弄って柔らかくなったそこを、執拗に攻め立てている。
頭を抱きしめた事で胸への愛撫が強くなって、エースは切なげに嬌声を上げた。
その様子にどうしようもなく唆られて、マルコは、エース自身を掴んでいる手を大きく動かす。
「は…ぁ…っ!」
びくびくっ、と震えたかと思うと、マルコの手に、だいぶ薄くなった白濁が飛び散った。
はぁはぁ、と息をつくエースの唇に自身のそれをあわせる。
それは深く繋がって、確実にお互いの刺激に変わっていく。粘膜が擦られる感覚が気持ちいい。
そして、その間にも休む事なく動き続けるマルコの指が、かり、とエースのいいところをマルコの指が掠めた。
「ひぁ…んっ」
エースのそれはマルコの指を咥えたまま、ヒクヒクと蠢いている。
不意にエースが涙を零した。
「ふ…ぅっ、も、やだぁ…っ…ゆびばっか、やぁ…っ」
ひっくひっくとしゃくりあげながら言ったエースに、マルコは少しやりすぎたか、と心の中で呟く。
首を伸ばして頬を伝う涙を掬うと、空いている手で優しく髪を梳いた。
「…悪かったよい、エース」
一言そう謝れば、涙に濡れたエースの瞳と目が合う。それからエースが何も言わずに、マルコの腰に脚を回した。
「…ん」
キスを強請るエースにふわりと触れるだけのキスをして、中を弄っていた指を抜く。それから手早くゴムをつけると、腰に回っていた脚を優しく解いて、大きく開いた。
その拍子に塗り込められていた潤滑油が、開かれた後孔からとろりと溢れる。その姿に興奮してしまう。
開かれて外気に触れたそこがひくひくと物欲しそうに収縮している。
マルコはあつくなった自身をぴたり、と宛てがった。
「挿れるよい、エース」
その言葉に、思わずぴくりと肩が震える。それは、これからくる快感に期待をしているからか。
こくり、と頷いたエースを見て、マルコはゆっくりと腰を進めた。
背中に回されたエースの手が、背中を引っ掻いた。今は、それすらも快感になってマルコに襲いかかる。
ゆるゆると時間をかけて、自身をエースの中に埋め込むと、はふはふと息を整えているエースに軽くキスをした。
やがて、馴染んできたのか、いつのまにかベッドのシーツを掴んでいたエースの腕がふわりとマルコの首に回される。
ちゅ、と触れるだけのキスをして、エースが耳元で囁く。
「……欲しい…」
ドク、とマルコのそれがエースの中で大きくなった。敏感に感じたエースがあぁっ、と切ない声を上げる。
「…っく…」
小さく呻いて、マルコが律動を始めた。
塗り込められた潤滑油が酷くスムーズにエースの後孔を犯していく。
ぐちゅぐちゅと卑猥な水音が広くない室内に反響する。肌と肌のぶつかる音がより一層、それを助長させた。
「マル、コ…っ、ま、え、さわっ…」
襲いかかる快感に耐えながらエースがマルコの手を自身に宛てがう。それに従ってエースを扱けば、ああぁっ、と一際大きな声が上がった。
限界が近づいてくるのが分かって、マルコが律動を早める。ギリギリまで引き抜くと、一気に最奥に突き立てる。
「あ…んぁあっ!」
ビクッと震えると、エースが慾望を吐き出した。きゅう、と中が締め付けられて、マルコもエースの中で達した。


汗で張り付いた前髪を分けて、額にキスをする。
それから、ベタベタになった体を清めると、ごろりとベッドに横になった。もぞもぞとエースが動いて、ぎゅ、と抱きついてくる。
「エース?」
抱き着いて動かない体に、寝ちまったか、と思って、眼を瞑る。と、蚊の鳴くような声が聞こえた。
「…マルコ、ずっと一緒、だよな…?」
不安そうに揺れる瞳に、ふ、と小さく笑ってマルコは当然だよい、と言った。
「エースが別れるって言っても、離してやれねェくらいには、お前に溺れてるよい」
その言葉に安心したのか、ふわりと笑うと、エースは眠りの世界へと引き込まれていった。
その愛らしい姿に、思わず頬が緩む。
マルコは、優しく髪を梳くと、耳元でおやすみ、と囁いて、眠りについた。


fin

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