2 「ははっ、なにを見たって言うんだよ」 「だからさ…」 俺の近くにきた旭がそのまま目線を合わせるようにひざ立ちになる。 じりじりと距離を縮められ明良の顔がすぐ近くまできた。 「旭…?」 俺に覆いかぶさる様な態勢をとったと思ったらそのまま手を俺の身体の後ろに回す。 当然気を使って見ないふりをしようとした箱がすぐ傍にあるわけで…… 俺を真っすぐ見据えながらベットの下からその箱をひきづり出す。 もう、逃げられません……… 「…………わりぃ…」 「別にいいけどさ…」 ――いいのか!!普通なら絶対に知られたくないことだろう… 俺の上からあっさりとどく旭は言葉どうりさして気にした様子もなく冷蔵庫から飲み物を取っている。 ただ、旭がなにも話さないことによって生まれた静寂が気まずい… 「…………なぁ、おまえ彼女いるの…?」 なに聞いてんだ、俺…… でも、そういう雰囲気じゃないのはわかってるけどどうしても気になってしまうんだよ。 だって、女性関係を一切かわす相手の部屋にバイブがあるんだもん気にならない方がおかしい! 「あんなにあるってことはそれを使わせてくれる彼女がいるってことだろ?」 なおも止まらない口で言う俺に旭は近づくと自分の両膝で俺の両膝を挟み込みそのまま俺の膝の上に座る。 「拓人は気になったらわかるまで止まらないんだから…」 びっくりして口をぱくぱくさせる俺に艶っぽい笑みを浮かべ旭は着ていた服を脱ぎ捨てた。 「しょーがないな、あれは俺が使ってるの…使い方見せてあげる」 「いやいやいや、見せなくていいから…」 やっとのことで動き出した頭をフル回転させて上から退け様と伸ばした手を逆に脱いだ服で縛られてしまった… 「ちゃんと見て使い方覚えてね」 覚えたくなぃー! どうして、こうなってしまったんだろ。 自業自得といえど悔やんでも悔やみきれない… 俺の背後から箱を出した旭はその中から液状のジェルを取り出す。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |