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――いつも、女性のことに見事なまでに関心がない友人。
そんなやつの秘密を暴いてやろうと思った俺が馬鹿でした…


俺、浅倉 拓人(アサクラ タクト)は、友達の倉田 旭(クラタ アサヒ)の部屋に泊まりに来ていた。
部屋の主は風呂に行っている。
その隙に俺は今だ女性の好みがはっきりしない旭の部屋を物色してるわけ。
いやね、どうしても知りたいって訳じゃなくて、ほら、なんとなく自分の好みだけ知られてるのって嫌じゃない?
まぁ、普通に女顔の旭がどんな女性好みなのか興味があるだけなんですが。
やっぱり、エロ本を隠すとしたらベットの下か?

一応、他人の部屋だからあまり物を触らなくてすぐに見つけれそうな場所から探しますよ。
ベットの下には衣服が入った透明なプラスチックのケースとそれの陰に隠された小さな箱が1つ。

おっ、早速アタリか!

旭の足音も聞こえないことを確認してそおっと箱に手を伸ばし蓋を開けた。



………が、なんじゃこりゃ!



中には男性器を模ったアレやピンク色のアレ………つまり、一般的に大人の玩具と言われるものが詰められている。

ナニ、コレ…

つまりは、旭はこんな道具を使わせてくれる女性がいるということですか…?
いや、でも女顔で身長も小柄な旭だ。
これを大人のお姉様に使われて調教プレイとか…の方が意外としっくりきてしまう…

いやいや、まさか…

旭のことを知りたくて始めたことだかこれは見なかったフリした方がいいよな。

いくらなんでも、これは俺だって知られたくないと思う。

いそいそと箱にふたをして元の場所に戻そうとした時にドアの開く音が背後からした。

「拓人…?なにしてるん?」

「い、いっいや、なにも!」

裏返る声も気にせずに笑顔で冷や汗をかきながら旭の方に振り向く。

もちろん、箱は後ろ手に思いっきりベッドの奥に押し込んでやりましたさ!


「………もしかして…見ちゃった…?」


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あきゅろす。
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