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Lily
花火大会〜佑介〜
「ゆうちゃん」
「ん?」
「花火したい」
「は?今から買い行く?」
「チョウと」
「……あっそ」
みっちゃんに遠まわしに誘えと言われた。
「祭も行きたいなー」
「ふーん」
俺はメールを打ちながら返事をした。
「『ふーん』って、何でそんな興味なさそうなんだよ!ゆうちゃんだってチョウと行きたいでしょ!」
「うん、まぁ」

どうせ行くし。

みっちゃんに俺が彼女と祭に行くというのを言ったらかなり面倒臭いことになりそうなので、適当に合わせることにした。
《みっちゃんが深田さんと花火したいらしいから、夏休みまたみっちゃんの家でみんなで遊ばない?》
「ほら!よし、祭にも行こう!祭にも誘って!」
「はい、はい」
《行くー!》
「なんか嬉しそう」
「本当?」
「うん」
深田さんのメールは、いつもはローテンションなイメージが強い。
《あと、祭にも行きたいらしいよ》
「なんか、ビックリマーク珍しく付いてる」
「俺に会えるのが嬉しいんだよ」
「言ってろ」
《いいねー。でも、祭はみんなで行くから花火大会とかのほうが行きたいかも》
「花火大会のほうが行きたいらしいよ」
「よし!じゃあ花火大会に行こう」
「単純だな」
と言ったが、俺もみっちゃんと同じくすぐに花火大会に変えると思う。
《なら花火大会行こうって》
《やった!でも、花火やるから花火大会行く必要ないか。やっぱり祭がいいよね》
「なんか、花火やるから花火大会行く必要ないんじゃないかって心配してる」
「チョウが行きたいほうならみんな文句言わないでしょ」
「確かに」
《深田さんが行きたいほうでいいよ。どっちがいい?》
《じゃあ、花火大会で》
「花火大会のほうが行きたいって」
「今年の花火大会って8月8日くらいだよね?それくらいにまた集まろうぜ」
「そうだな」
《了解。俺達の地元の花火大会が8月8日くらいにあるから、それに被るようにまた集まろう》
《わかった。楽しみにしてる》
「『楽しみにしてる』って」
「良かった」
みっちゃんはいつになく嬉しそうな顔をした。

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あきゅろす。
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