甘い甘い蜜柑味
『甘い物が食べたいー』
私の膝の上に頭を乗せてねっころがっている彼女が言った。
私は読んでた本を横に置いて、彼女の顔をみる。
『唐突ね』
『急に欲しくなったの!ロビン何か持ってない?』
私はポケットの中を手で探ったら、蜜柑味の飴が一つだけ出てきた。
たしかさっき飴が沢山入った袋をもった、チョッパーに貰ったんだったわ。
『あ、持ってるじゃん。それちょーだい!』
そう言いながら手を伸ばしてくる彼女。
子供みたいで可愛い。
『ふふ、じゃあ口開けて?ナミ』
『へ?う、うん』
彼女は少し恥ずかしそうに、小さく口を開ける。
私は飴を自分の口に含んで、そのまま彼女にキスをした。
開いてる口に舌を入れて、彼女の舌と絡ませる。
舌に感じる甘い甘い蜜柑の味と。
甘い甘い彼女の舌。
しばらく堪能した後、そっと唇を離した。
繋いでいた銀色の糸がつぅと切れる。
苦しかったのか少し息を切らせながら、涙目で私をみる彼女。
『っ・・・はぁ、いきなりなに?』
『こうした方が甘くなると思って』
『ばかぁ・・・』
顔を真っ赤に染めて、私の腰にぎゅうと抱き着いてくる。
あぁ、なんて愛しいのかしら。
甘い甘い愛しい貴女。
飴なんかじゃ全然足りないの。
もっともっと私に貴女をちょうだい。
沢山沢山愛してあげるから。
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五月まで拍手に置いていたもの。
舌が疲れそうだ(笑)
あぁ、猛烈に蜜柑味の飴が食べたい。←
2010.05.12
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