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上限の月

「出会えたのよね?」


あの日、ココロで思った。


貴女を初めて見た瞬間、月が満ちていくように。
私の中がどんどん溢れてくる…。


それが恋になって。

私の全てを変えていった。




でもあの時の私達は敵同士で、伝えたくても届かないこの想い。

胸が痛くて、辛くて、苦しくて。
何もできなくなってただ座り込んでいた。



それから私は麦わら海賊団の一員になって。

最初は警戒していた貴女とも少しずつ距離を縮めることができて、私の想いは更に募っていった。





私は貴女が……――――








「…好き」
「え?」


初めて自分の気持ちを打ち明けた夜。


「貴女のことが…好きなの」


恥ずかしくて背中合わせに告白をした。

自分の声が少し震えているのがわかった。



「ロビン」
「……ごめんなさい、私ヘンな事「私も」
「私も、好きだよ。ロビンの事が」



彼女はそう言って床についていた私の手をぎゅっと握った。



一瞬、彼女の言葉が理解できなかった。


うまくいくだなんて、思ってもいなかったから。
もし避けられてしまっても、想いを伝えられたらそれでよかった。


それだけでよかったのに。



実った恋が嬉しくて。
届いた指が離せなくて。

私も彼女の手を握り返す。



「ロビン、こっち向いて?」

言われて体を動かし振り向くと、柔らかい彼女の唇が私の唇に当たった。



その瞬間。

長年止まっていた、私の世界が廻って。
私の涙がこぼれ落ちた。



貴女に会えて。
貴女と始まって。

貴女と共に愛される日を願うの。



あぁ、やっと叶った。


ねぇ。
ずっとこのまま側にいて。




**********
sayakaさんの上弦の月のロビン視点!
できたら二番の方はナミ視点で書きたいなと企んでます。

感じ取ったまま書いたらごちゃごちゃしてしまいました;
多分恋が実った日の話←

ちなみにナミ視点ではその後の話をば!


2010.07.29



あきゅろす。
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