愛唄
"ねぇ 大好きな君"へ
笑わないで聞いて。
「愛してる」
だなんてクサいけどね。
「どうしたの、いきなりに」
「すごく言いたかったの。愛してる。ねぇ、愛してるよ」
ロビンへの想いを、全部ぜんぶ伝えたくて。
馬鹿の一つ覚えのように繰り返す。
この言葉以外伝えることができないから。
「ふふっ、そればっかりね」
あ、ほらねやっぱり!
また馬鹿にして笑った!
いつもそうよね。
馬鹿にしてないって?
ぜったいウソ。
「…ロビン」
「なぁに?」
「ロビンは、本当にあたしでよかったの?」
ロビンの選んだミチはココでよかったの?
あまり聞くものではないけど、不安になる時もある。
「…本当に正しいミチかはわからないわ。でも、」
「でも?」
「ただ泣いて、笑って、過ごす日々に、貴女の隣にいれることが私の生きる意味になっているから」
本気で愛している貴女が私の傍にいてくれている。
ただそれだけで幸せだとロビンは言う。
あぁ、もう。
そんな綺麗な笑顔で。
そんな優しい声で。
そんなセリフを言われたら、何も言えなくなっちゃうじゃん。
無性に恥ずかしくてロビンの顔が見れない。
今の顔を見られたくなくて、黙ったまま俯いてしまう。
するとロビンが頭を優しく撫でてくれた。
伝わる感触がとても心地よかった。
「じゃあ、ナミ」
「…ん?」
「貴女はずっと私を愛してくれる?」
あたしからの質問の次は、あたしへの質問。
多分ロビンも不安なのかな。
そう思うとなんだか嬉しくなった。
そっと手を伸ばし、頭を撫でていたロビンの綺麗な手をぎゅっと握る。
「当たり前よっ」
「本当に?」
「本当に!めちゃくちゃ好きだって神様に誓うわ」
たしかにこの世に"絶対"なんてない。
永遠なんて存在しない。
それでもあたしはあんたと離れる気はないよ。
「この声が続く限り隣でずっと愛を唄ってあげる」
「ふふっ、それじゃあずっと一緒にいられるのね」
目を細めて嬉しそうに微笑むロビン。
大好きな大好きなその笑顔。
ちょっと前だったら見れなかった、心から笑う彼女を一生守りたいと思った。
ううん。
一生守っていくわ。
「歳をとって声が枯れてきたら」
握った手に少しだけ力を込める。
「ずっと手を握ってるね」
だからロビンもずっと一緒にいてね。
ロビンを好きになって、あたしは本当に幸せ。
少しでもロビンに伝わるように、彼女に負けないくらいの笑顔を見せる。
そしたらまた、嬉しそうに笑った。
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GreeeNさんの「愛唄」で書かせていただきました。
キセキより愛唄派です。
二人がずっと一緒にいられますように!
書きたいイメージは固まっているのにうまくまとまりませんでしたorz
やっぱり文章は難しいです。
2010.07.29
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