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相愛性理論

例えばどちらかが好きになったとして。
それが終わりというなら始まりはどこでしょうか?

例えばどちらかが好きを辞めたとして。
それが終わりというなら始まりはどこでしょうか?

始まりがどこにもないように。
終わりもどこにもありません。


想いは誰にも見えないから。

このように


言葉(ウタ)にしてみたのです。





「ロビン、好きだよ」
「ナミちゃ、ん」
「好き…好き、大好きっ!」

"好きだよ"という度に増える"好き"の気持ちは。
きっとあたしが死ぬまで伝えきれない。
だから生きている今、ロビンだけにずっとずっと愛を囁いていたい。


同じ言葉を何度も紡ぐあたしの唇をロビンの人差し指が止める。


「そんなに言っちゃダメ、よ」
「どうして?」

嫌なのかな、なんて少し不安になった。

けど、ロビンは云う。




「それ以上は幸せすぎて死んじゃうから」


頬を赤く染め、苦笑いなロビン。


そんな顔して、そんなセリフを言うなんて反則じゃない?
不意打ちで照れた自分が少し悔しくなった。


だからあたしも言ってやるの。


「あたしも…あんたといると、死んじゃうかもね」
「っ…!」


耳元で囁いて、そのまま耳たぶにキスをした。
もっと真っ赤になってふるふる震えてる。
かわいーな、もう!

堪らなくなってロビンの細い体をぎゅっと抱きしめる。
全身から伝わる鼓動や温もりが心地よくて。

ほんのちょっぴり泣きそうになった。



"好きだよ"と言う度に増える"好き"の気持ちは。
きっとあたしが死ぬまで…。

いや、死んでも残さず届けるよ。
あんたがいなくなる前に。

まぁ、もう二度と離れさせないけど。



あたしの肩らへんで相変わらず俯いていたロビンは小さな声で呟く。


「いいの?私なんかで」
「いいの。」

当たり前でしょ。
あんた以外の「好き」なんていらないわよ。


そっと体を離して至近距離で見つめあう。



だから。




「もっと、好きになって」


そう言って甘く優しくキスをした。



もっともっとロビンの"好き"をちょうだい。


あたし達が、終わらないように。




**********
一万HIT記念すべき第一作品!
どうしても書きたかった!
ようやく書けたよー。
相愛性理論はボカロで一番好きな曲だったりします。
カラオケ入って欲しいです…。(切実)

2010.07.21




あきゅろす。
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