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リヴェイルの冷徹なる吹雪
sweet treating(2)
ふと目を上げると、従者の少年が空になった盆を抱えてブリゼールの反応を心配そうに窺っている。

自分にも他人にも厳しいことで知られる側近は、少年に向かって軽く微笑んでみせた。

「美味いぞ。悪くない」

「よかった……!」

彼の言葉を聞いて、ニクスは心底嬉しそうな笑顔になった。

「下がっていいぞ。私はこの書面を仕上げてしまう。夕食は予定通りに頼む」

「かしこまりました!」

近侍の少年は弾んだ声で返事をして出ていく。

「さて……」

ブリゼールは机に向き直り、甘い汁物を口に運びながら、
机の一角に広げたおびただしい数の資料に再び目を落とした。

近侍の少年の差し入れによって彼の空腹は癒されつつあった。

弾力のある団子を咀嚼しながらブリゼールは思った。
この団子を作るのに使ったというカボチャも、この国の土から穫れたものなのだ。
主君のため、この国土に生きる大勢の民のため、そして身近な者のために、
私は自分の力を惜しむことなく振るわなくてはならない。

空の碗を机の一隅に置き、側近は再び仕事に戻る。

強国として名を轟かせるリヴェイル王国の国力の一端は、この人物の手で生み出されているのだった。

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