ヴェルディアの冒険者達/微BLファンタジー小説集
[簡易SS]堅水は人の心を知らず(2)
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拠点
翌日、夕刻
レイル「フラム、ずいぶん遅いねー」
セフェル「どうしたのかな」
ガチャ
フラム「……ただいま」
やけに大きな荷物を背負ったフラムが戸口に姿を表す
レイル「おっ。おかえりー!」
セフェル「遅かったね」
フラム「あ……ホマノ荒れ地で、冒険の初心者っぽい人が魔物の群れに追いかけられてたから……」
言葉少なに答えながら、セドナ廃鉱からの帰路にある
凶暴な魔物がしばしば群れをなして出現する地帯の名を口にするフラム。
強い魔物の群れに遭遇して首尾よく倒せれば、それらの牙や毛皮などといった
そこそこの値段で取引される素材を効率よく手に入れられるが、初心者が冒険するには向かない地帯だ。
レイル「あー。あそこはフアレン山林から近いから、間違って迷い込む初心者も時々いるもんね」
セフェル「助けてあげたんだ?」
フラム「ん……。代わりに倒しておいた」
魔石採集に行ったにしては荷物が多いのは、
どうやら荒れ地で魔物を倒して得た戦利品も持ってきたためらしい。
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