高校生自由主義
いつも、あしたも



青い空がどこまでもつづく
うかぶ雲は風にながれ、ひだまりがつつむ

そんな屋上に、


なぜ、





「早瀬ー!」



…冬休みなのに、





「うげ、」


「わざわざ補習やってんのにサボるな!」
「こっちだって好きでいるんじゃないっすよ」
「おれだって好きで来てるわけない!」



まったく!信じられないことに


期末試験で数学14点をはじきだし、




……いまに至る



「ありえねー!」
「早くやりゃいいだけだ、とっとと教室戻るぞ」
「あああーありえね〜」





ああ、

窓におさまる小さな空が、
寒そうに木枯らしに吹かれている


ああ、



眠たい、





バシッ
「いでっ」
「寝んな、寝るならめがねとれ」
「はあーい」



あれ、デジャブ



「あ、はるか」
「何時間かけるつもりだよ」
「わかんねーもん数学なんか」
「矢沢先生あきれて職員室戻ったぞ」
「うわーお、職務放棄」
「早くしなさい、ひかりグラタン作ってる」
「お、グラタンかー」



閑散とした冬休みの教室に、マフラーぐるぐるのはるか


今日は午後からはるかん家いく約束だったのだ
はるかの妹がおれに料理を作ってくれるそうだ



「しゅんチャリ置き場で待ってるし」
「まじか、そりゃ今すぐ行かねば!」
「まだプリント終わってないでしょ」
「はるかん家でやるよ」
「…はいはい」




なんだかんだで最終的にはるかがやってくれると予想して、さっさとかばんにプリントをつっこむ




持つべきものは、
数学のプリントやってくれるはるかと、チャリ置き場で木枯らしに吹かれながら大音量でロック聞くしゅんだ。



―――
結局、ひろは途中寝てた。みたいな



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