高校生自由主義
サバイバル・ホリディ


「かてーほー?何語?」
「(バカだ)」
「かてーほーかこ?鳥の鳴き声みたいだね」
「(ホンモノの)」
「ほら、うぐいすみたいに」


鳴き真似いらないから、うるさいから


「かてーほーかい、なんつって」
「黙って進めてください」
「わかんないです」
「書いてあるでしょうが」
「読んでわかったら天才だよぴかそ、げるにかだよ」
「カタカナって概念ないのか」



GWも終わっちゃい、若干の五月病も克服しました。いい天気ですね
なのになぜかひろん家で、問題集にむかってます、はるかです



これ、ひろの春休みの課題だからびっくり
もう5月
ひろはダラダラと出しっぱなしのこたつに崩れながら問題集とお遊び中(こたつくらい片付けなさい)
俺はひろの課題を見ながら新聞読んでて、さらに隣ではしゅんがギターのお手入れ中
…あとシンジと小池が昼飯作るとか言い出して、張り切ってキッチンに立ってるところ


幸か不幸か、なにも変わらず高3になり、なにも変わらず今日はいい天気


「ひろん家電波ないね」
「和室しかない」
「不便だね」
「そう?俺メールとかあんましないから別に」
「妨害電波とか出てるのかな」
「何から?」
「シンジと小池」
「プッ」
「何できるんだろ、スゲーうるさいけど」
「なんか煙だよな、湯気じゃない」
「キッチン無事だといいな」
「ふきん燃えたみたいだぞ」


多分ひろ母さんに怒られるだろーな、かわいそうだけど


「なー、しぬならどんなしにかたがいい?」
「ひろちょっと待ってまだ早いから」
「俺かっこよくスタントとかでしにたい」
「でもしぬってことは失敗したってことだぞ」
「あー…じゃあ老衰かな」
「小池に選ぶ権利なんかねーよ」
「(じゃあ聞くなよ)」



結局
ひろの課題は終わらず


出た犠牲
燃えたフキン1枚
落ちたマグカップ
ちょっと焦げたキッチンの壁紙
小池





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あきゅろす。
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