short story
川嶋くんの狂愛喜劇シリーズ01『友情』
全くおかしいったらないよ。
ちょっと笑ったらコロッと信じてしまうのが、悲しいかな人間だから、この状況に別に君が悲観ぶることはない。
むしろその正常な感性だからこそ、自分が人間であるという事を誇りに思うべきだ。
そうだろう?
「今どんな気持ちか当ててあげようか。」
あぁ、暗い暗い、その中にこちらを見つめる目玉が一つ。
あはっ睨んでる?ごめんごめん。
目玉一つじゃ解かりにくくってさぁ・・・え?お前の所為?
ごもっとも!
「ねぇ、川嶋くんってさぁ、信じた人に目玉取られたら人間はどう感じると思う?そう!“裏切り”だ!」
人は人である限り、常に念頭には“自分”がいる。
“自分”を信じてくれれば、徐々に相手を信じるようになる。
「それは何故か解かる?」
それはさ
「君が優しさに飢えてるからだよ」
周りから常に浮いてる君はそりゃもう優しさには弱い。
ま、それも俺がしたことだし。
でもそれもやっぱり“自分”が中心なんだよね。
少し優しくされたからって信じちゃう君は実に人間らしいよ。
「けどそれって勝手だよねぇ。自分で信じといて、ちょっと何かあったらポイッてさぁ・・・・もっと相手のことも考えないと。」
あっは!意味わかんないって顔してるねぇ。
「その顔、嫌いじゃないけど嫌いだよ。」
つまりはこういうこと。
ほら、早く俺の前から消えてよ。
じゃないと
ほら
また
あなたを打ち付ける
(痛い?痛い?ねぇ、いたい?)
これって一種の友情愛だよねぇ!
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