忘却葬送曲
fifth movement 1
僕の意識は、再び世界へと帰ってきた。・・・酷い匂いが嗅覚を刺激する。
ゆっくり瞼を開ければ、あちこちから昇る黒い煙に覆われた空が目に映った。
多分僕は、あれからまた一度死んでしまったのだろう。勝手に再生された体は、どこにも痛みはない。
着ているボロボロになった衣服だけが、自身に起きた事を物語っている。
すっかり焼け野原になった島に、ようやく朝が訪れようとしていた。
忘却葬送曲〜第五楽章〜
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