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直感的学園生活
直感的メロスの多忙な休日 4

「本日のカリーパン、完売しましたー」

俺たちの数人前で、無情にも店員からそのお知らせが流れた。
戦いに敗れ去ったナラビニスト達の悲痛なうめき声が、早朝のアーケードに虚しく響き渡る。

なっ、なんということだ・・・。

「・・・残念でしたね、先輩。まあ他のパンもありますから、見ていきましょう」

「俺の、本日のバラ色が・・・」

「はいはい、また今度にしましょう」

店の前で肩を落とし、すっかり燃え尽きている俺を、農家少年は面倒くさそうに後ろから押して入店した。



「おー、倖田坊主じゃねーか。また遠路はるばる来てくれたのか、毎度ありがとうな」

焼きたてのパンが並ぶ店内を物色していたところ、ここの店主である友田さんがカウンターから顔を出して声をかけてきた。
俺はトレイ満杯に乗せたパンを、レジで待つ彼の元に持っていく。

「友田主人、いつもなら朝七時に並んでも入手できたカリーパン、今日は購入することが叶わなかったのだが、・・・実は余ったりしていないか」

「いいや、ちゃんと全部完売したぜ。まあしょうがない、製造出来る量が半分になっちまったからな・・・」

少し表情を曇らせたパン屋の店主は、無駄のない動作でトレイのパンを袋に詰めながら、更に言葉を続ける。
俺は黙って彼の話すことに耳を傾けた。

「・・・休日の早朝だけいつも手伝ってくれたうちの息子が、先月俺のおふくろが亡くなってから、すっかりやさぐれちまって。あいつ、相当おばあちゃんっ子だったからな・・・まあ、その内戻って来てくれるだろうさ。悪い、倖田坊主。変な話し聞かせちまった」

全てパンを包み終えて俺から代金を受け取った友田主人は、寂しげな笑顔を浮かべていた。

「いいや。・・・また来る。次回は絶対、カリーパンを買わせていただくからな」

「ああ、他の商品もよろしく」


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あきゅろす。
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