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直感的学園生活
思い出タイムカプセル(冬色) 5

その夜からぼくは、彼の姿を追いかけるようになった。

たとえ知之君が困ったように顔を曇らせても、しつこく何度も話しかけた。
小学校の校門で待ち伏せては、一緒に帰ったり、散歩に無理やりついて行ったり。

あの夜の光景が頭を離れなくて、彼が心配でしょうがなかったのだ。

少し迷惑そうに、それでも突き放したりはしない知之君の側に、ぼくは立ち続けた。
彼がいつかぼくに笑いかけてくれるかもしれない、そんな期待を持って。



その日は、今年初めての大雪だった。

朝からずっと降り止まない牡丹雪は、街を一面白銀の世界に変えていく。
空も地面も、吐く息さえも真っ白な、本当に寒い日だった。

もはや日課となっていた校門での待ち伏せは、あまりの寒さに耐え切れず、その日はせずに一人で家に帰った。

すっかり凍えた体をお母さんが作ってくれたアップルティーで温めたぼくは、真っ白な窓の外を見つめる。

「今日は本当に寒いわね。知之さんも早く帰って来ればいいのだけれど・・・心配だわ」

「そうだね・・・。今日はさすがに散歩しないと思うよ」

何度か彼の散歩についていったぼくは、彼が行く場所を大体把握していた。
すこし道を外れた林の中とか、川沿いの土手道とか。きっと今日は、どこも雪が沢山積もっていて歩けないはずだ。

・・・それでも、知之君は行ったのかな。

あの夜のように、ひとりになれる、冷たく寂しい場所を求めて。

雪の中に埋もれて消えてしまう彼の姿を想像したぼくは、居ても立っても居られなくなって椅子から立ち上がる。

ヒーターの側で乾かしていたコートを再び羽織って、外へ飛び出していった。



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あきゅろす。
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