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直感的学園生活
痛々しいほど健気な彼らの日常。 3

副会長は双子にがっちり抑えられ、会計により油性マジックで「肉」とデコにしっかり書かれてしまった。
・・・親衛隊が見れば間違いなく、隈どころじゃない大騒ぎとなるぞ・・・。

手鏡で自分の顔を恐る恐る確認した彼は、がっくりと肩を落とした。

「ああ・・・僕の美貌が、デコ肉で台無しに・・・」

「「でも副会長が一歩リードだね。僕達は3回も休みだしー」」

次は俺の番か、・・・三の目は絶対に出したくない。副会長とお揃いデコ肉だけはご免だ・・・。

俺が投げたサイコロは六の目を出した。ほっとした俺はコマを6進める。

―斎藤先生の国語の授業を受ける。ここから先は、彼の声真似を常にしなければ進めない―

「つまり俺はゲーム中ずっと、荒れ果てた日本語を話していなければいけないのか・・・」

「僕なんかおでこに肉と書かれたんですから、それくらい我慢してください」

「・・・まじでー・・・こんな感じでいいだろうか」

「さて、一巡してまた僕のターンだね☆・・・また4かー」

―2−E幹部の金山に弟子入りする。鼻ポッキーをして5進む―

それを読んだ会計は、引きつった笑いを浮かべながら尋ねた。

「・・・えっと、・・・本当にやらなきゃだめかなー?」

「ふふふ・・・ちょうど顧問にいただいた開封済みポッキーがあります、差し上げますよ・・・」

「・・・そんな差し入れいらないー!」

「肉」と書かれたことをよっぽど根に持っていたらしい、副会長はとてもいい(かつどす黒い)笑顔を浮かべて会計にポッキーを差し出した。

・・・普段の愛想笑いとは比べ物にならない程生き生きとした表情だな・・・まあ、デコに肉と書いてあるが。

双六開始後数分経過・・・

「・・・あーえっと、まじでこの双六シビアだな。俺はちょー疲れた・・・」

「「今度は一匹狼斎藤に遭遇して五回休み・・・全然進まないよう・・・」」

「もがもが、ふがふがふがふが・・・(この状態、結構きついんだけど・・・)」

プレイヤーにあまりにも厳しい双六に悪戦苦闘する俺達は、息抜きをするどころか、すっかり疲れきっていた。
・・・この双六、本当に親衛隊が作ったのか?素晴らしく手の込んだ嫌がらせにしか思えないんだが・・・。

「・・・次は僕の番ですね、四以上出せれば上がりだ・・・」

「肉」と書かれた顔に更に「猫ヒゲ」を書き込まれた副会長は、げんなりとした顔でサイコロを振った。

出た目は・・・三だ。

―相沢様に消滅させられた!スタート地点に戻る―

「・・・ふふふ、僕のガラスの心は今、砕け散りました・・・!(バタンッ)」

「「副会長―!希望を捨てないでー!」」

衝撃のあまり床に倒れ伏した大森を双子が抱え起こした。
もはや目の隈どころの騒ぎじゃないな・・・死相が出ている上、「肉」に「猫ヒゲ」だ。・・・もう、わけがわからない。

「・・・次は俺の番だなー、ちょーまじ早く終わらせたい・・・」

転がしたサイコロは五の目が出て、俺はコマを五つ先へ進ませる。

―倖田様が降臨した!「俺の第六感が告げている・・・もう一度サイコロを振れと」―

「もがもが、ふがふがふがふがふが・・・(この作者、絶対倖田先輩の隠れ信者だ・・・)」

思わぬ幸運を掴んだ俺は、再びサイコロを振った。
三以上出せれば上がりだが・・・二つ進んだ先には・・・!

―相沢様に消滅させられた!スタート地点に戻る―

「・・・いらっしゃい、会長」

「・・・もうこの双六、まじで止めてもいいか」


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あきゅろす。
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