直感的学園生活 倖田知之の学園初日 2 「ここが君の部屋、特待生だから一人部屋だよ。カードキーを無くさないよう注意してね、 購買での支払いもこれ一枚で出来るから」 「ああ、ありがとう寮長。・・・広いな」 歴史ある外観とは逆に、学生寮の中はハイテクな最新式だった。 ベッドも大きすぎて逆に身の置き場に困るサイズだな。・・・ん、何か下に落ちている。 「うぐ、「月刊イケメンパラダイス」という雑誌がこの世に存在したのか。 健全なエロ本と期待した俺が浅はかだった・・・」 卒業生が残していった遺物により地味なダメージを食らった俺は、しばらくふかふかなベッドに突っ伏していた。 ああ、バラ色へと至る道は前途多難だ・・・。 広い浴室で汗を流し、俺はクローゼットの中に用意してあった制服を着てみた。・・・いい生地だな。 とりあえず俺は、地図を元に校内を散策することにした。 新学期前の校舎には、生徒の姿はまばらだ。 だがしかし、歩いている俺を必ずといって言いほど振り返る人々の視線で、なんだか居たたまれない。 ・・・そんなに新入生が物珍しいのだろうか。 もしかすると、超リッチな彼らには俺の貧乏人の匂いがわかるのかもしれん、牛乳石鹸はやはりまずかったか。 目的の場所へと到着した俺は、足を止めた。 「おお、ここが食堂だな。・・・いい匂いがする、食べていくとしよう」 やはり学園初日はカツ丼だろうか・・・うむ、決まりだな。早速入るとしよう。 [*前へ][次へ#] [戻る] |