テイルズ学園
その後……
 私はおそらくクラスの中で一番弱いと思うわ。だって、私にはこれといった技も無ければ術ももっていないもん。剣も持てる体力もないし………かわりに本を読むのは好きだけれど。

 「ううん……あっ…」

 「ロラちゃん、まだ休んでなさい。」

 「あっ………はい。」

 「多分大丈夫だと思うけれど金槌の直撃だから、病院連れて行くわ。大丈夫。クラース先生には話をつけておくから。」

 「はい。分かりました……」

 ―――――これはヤバいかも。急いで連れて行かないと。

 私は立ち上がろうとして、めまいを起こしふらつきベッドに倒れます。カーテン越しにリグレイツ先生の声が聞こえてきました。再び横になる私。そんなようすをみて、そう考えていました。そして、リグレイツ先生は使いの鳥を二羽飛ばし、一羽はミントさんにもう一羽はミラルド先生に飛ばし、状況を伝えると私を車にのせはミラルド先生と共に病院へ…………。

 「ミントちゃん、今のはリグレイツ先生の使いだよな。ロラちゃんになんかあったのか?」

 「めまい起こしたみたいだから大事を取って病院へ連れて行ったみたいです」

 「しかし、ロラちゃんは怪我するのにバカシオンは鉄板貫き、阿毘姫のハイヒールで突き刺されてもなんで無傷なんだ?」

 「俺が知るかよ!!!」

 「ロラさん大丈夫かな………」

 それにたいしての反応はひとつそれぞれ。可哀想にもロラとアビシオンを比べる者(主にロイド)。それにアビシオンの話しはするなといいたげなアッシュ君。ミトス達数人が私の心配をしていました。
 帰りのHRになっても戻らないロラ(アビシオンと阿毘姫も)。クラース先生も心配そうで怪我をさせたカイルは……………寝ていました。いつまで寝る気?
 その頃の私はいろいろと検査をしたり、傷の手当てをしてもらっていました。

 「私、お菓子でもお見舞いに………」

 「それだけはやめろぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 「なんですって?!あっ、わかった。チェスター、私の料理食べたいんだ。持ってきてあげるわね!」

 「断じて違う!!!!俺とロラちゃん殺す気かぁぁ!!嫌だぁぁ!!死にたくねぇぇぇぇ!!」

 「アーチェ、まだ入院したとは決まってないよ」

 寮へ帰る中、突然言ったのはアーチェ。その直後、直撃が叫ぶ。ちなみにその………アーチェの料理は殺人級。そんなものを食べさせられたらホホジロザメでも泡を吹いて死ぬでしょう。さらに勘違いしたのかとがめられたのを怒ったのか矛先をチェスターにむけていました。再び絶叫。クレスの話はまったく聞かない二人でした。

 「ロラ大丈夫かな。さすがに不安よ。」

 「そうね……頭への命中弾だもの。普通なら大怪我で済まないわよ。」

 「ちょっとみてくるわ。」

 「「急ぐわ。」」

 モルと話しているのはレオ。横から言ったのはシフォンさんとマオさん。横にから言った二人は流星艦攻にのり、空へ…………
 その頃の私達はというと

 「検査(CT,MRI)結果より、脳や頭蓋に損傷はなく外傷(擦り傷と打撲)くらいです。しかし、万が一嘔吐したらすぐに救急車を呼ぶように。」

 「わかりました。つたえておきます。」

 「ロラちゃん、良かったわね。」

 「「良かった。間に合ったわ。」」

 流星艦攻が着陸し、私とリグレイツ先生はそちらに目を奪われていました。周りの人びともびっくりしています。降りてきた二人にミラルド先生が説明して、二人は安心したのか帰って行きました。

 「じゃあ、ロラちゃん、寮まで送ってあげるわね。」

 「ありがとうございます。」

 「明日は家で休んでた方が良いわ。出席扱いにしておくから。」

 「はい…………。」

 そして、二十分後、私は寮に帰ってくるとリグレイツ先生はお姉ちゃん達に上級者を説明していました。お姉ちゃんは承諾したようです。

 「わかりました。」

 「わかりました。ロラ、動ける?」

 「大丈夫かなぁ。」

 「そうそう、ミトス君からリンゴとマンゴスチンなど果物届いてるわ。お見舞いと言ってたわね………」

 「私は入院してないのに……」

 「好意なんだから。もらっておきなさい。」

 「うん。」

 私とお姉ちゃん達が心配そうに話していました。私の方は今のところ大丈夫。用心してモルお姉ちゃんも明日は休むことにしたようです。私、迷惑ばっかりかけてる………ごめんなさい。

 「ロラ、ベッドに横になりなさい。そのほうが良いわ。」

 「は〜い。」

 そして、次の日。天候は五月雨。

『キーンコーンカーンコーン』

 「またあいつら遅刻か………あれ?ロラとモルも遅刻か?」

 「屑が!!馬鹿かお前。ロラは昨日の怪我もあるしこれんだろ!!おそらくモルは付き添いだろう!!」

 「席に着け!!」

 「先生!ロラさん、モルさん、クレス君にカイル君、ロイド君、アッシュ君が来ていません!!!」

 「テメェ!!!調子にのんな!!俺は来てるだろうが!!!」

 「モルとロラは公休だ。後の三人は……」

 「「鳳凰天駆!!!!」」

『ドッカーン!!!!』

 「「おはようございます!!あれ??」」

 「また……お前たちか!!!いい加減にしろ!!!!」

 ちなみに、アッシュをからかっているのは司馬穣且です。ちょうどその時、遅刻組のカイルとロイドが鳳凰天駆でドアをぶち抜き、クラース先生と衝突しました。もうダメかもしれません。いえ、立ち上がりましたこのあと。二人はクラース先生からお仕置きを食らったのはいうまでもありません。

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あきゅろす。
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