テイルズ学園
パーティー
 その頃、紙を渡され買い物に行かされたモルお姉ちゃんは少しでも安い業務用スーパーに行っていました。パーティーに使う材料………肉類、野菜、ハーブ、小麦粉、魚介類、果物、等々………重さは相当な量となり、モルお姉ちゃん一人では到底運ぶことは出来ません。そのため、モルお姉ちゃんはぶつくさ文句を言っていました。まぁ、料理の邪魔ばかりするモルお姉ちゃんもどうかと思うけれど………。

 「まったく、これを寮までどうやって運ぶのよ。一人じゃ無理よ。フェアリーでもきついわね。仕方ない、台車で運ぶしかないわ。」

 「大変、急がないと………荷物が届いてしまう〜」

『ドシン!!』

 「「きゃ!!あいたた…………」」

 「ごめんなさいね。急いでいたから………」

 「謝って済む問題かしら??こっちはね、物資の輸送中なのよ!!」

 「それは分かるけれど………」

 「ンフフフ………苛立ってますねぇ。モル。荷物持ちに参りましたよ。騰。」

 「はっ。」

 ぶつくさ文句を言いながら前を見ず台車を押しているモルお姉ちゃん。そんな時、十字路でピンク色のロングヘアで若い女性と衝突し二人とも転けます。いわんこっちゃない。ちなみに彼女はパンチラしていました。苛立っているモルお姉ちゃん。彼女は丁寧に謝罪してきました。普通の状態のモルお姉ちゃんならここでお互いに謝罪して終わりなのだけれども………今回は違い、自分も前すら見ていないのを棚に上げ激しく反論。彼女は困ってしまっていました。そんなとき、王騎将軍と騰副官が荷物持ちに現れます。その前に、仲裁しようよ。ここ、街中だよ。

 「モル、あなたらしくありませんねぇ。向こうは謝っています。それでよろしいではありませんか。なのに、喧嘩を起こすとは…………阿毘姫やアビシオンと変わりませんよ。」

 「……………………」

 「とりあえず、貴女も左右の確認はするように。」

 「ごめんなさい。」

 「…………………」

 「ンフフフ……………買い出しがよっぽど気に入らないようですね。」

 「ええ。」

 殴り合いになりそうな勢いだったので、王騎将軍は二人を引き離します(ほとんど一方的だった)。彼女のほうはただただ困るだけです。まぁ、そりゃそうですが…………そんな彼女に騰副官が注意をしていました。彼女はこの街が初めてのようで戸惑っていました。そして、王騎将軍はモルお姉ちゃんに言います。お姉ちゃんは頷きます。そりゃ邪魔ばかりしてたら追い出されて当然です。

 「貴女!!名前名乗りなさいよ!!」

 「モル!!とりあえず、落ち着き喧嘩越しは止めましょう。ろくな会話が出来ませんよぉ?」

 「私は………ラミィエル。ラミィエル・ウィスと言います。はじめまして。」

 「私はモル。エリアス王国王国出身のモル・エリアス。」

 「あの?神聖王国の?」

 「ええ。先ほどはすみません。少々気が立っていたもので。」

 「ンフフフ…………将軍水晶も来ましたねぇ。」

 王騎将軍が再びモルお姉ちゃんに言うとモルお姉ちゃんも落ち着きを取り戻します。彼女はラミィエル・ウィスと名乗りました。ひょっとしたら彼女はハートランド王国出身なのかな。驚いた様子の彼女。直後、モルも自分の非を認め謝罪していました。モルお姉ちゃんが話している間、突如、騎馬の音が近づいてくると、それは、蒼髪の長い女性…………そう。六大将軍の水晶の到着でした。彼女はレオお姉ちゃんに呼ばれて来たのです。荷物持ちをしている王騎将軍のほうをちらっとみた水晶は素早く寮のほうへ行きました。

 「さすがは水晶です。速いですね。」

 「ンフフフ…………ペガサスの生まれ変わりと言われてますからねぇ。コココ………」

 「「…………………」」

 「さて、我々も急ぎましょう。物資がなければ何も出来ませんからねぇ。」

 「はっ。」

 「あの、私も手伝わせて頂きますね。私も寮に用事があるので。」

 「転入ですか?コココ………あとでそちらも手伝って差し上げましょう。暇ですから。コココ……………」

 「えっ?ありがとうございます。」

 「ンフフフ…………我々は暇なもので。」

 「助かるわ………」

 王騎将軍はあっという間に駆け抜けて行った水晶を見て言いました。モルお姉ちゃんとラミィエルさんは開いた口がふさがりませんでした。なんせ彼女はハイリアの妖鳥と言われてるだけがあります。
 ラミィエルさんは荷物持ちを手伝ってくれることになりました。そして、王騎将軍はそんな彼女に言うと彼女は図星なのか、王騎将軍に礼を言っています。
 王騎将軍………暇って良いのかなぁ。一国の大将軍なのに……………まぁ、それは水晶様や司馬穰且達のような六大将軍達も一緒です。

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