テイルズ学園
私の誕生日(4)
 そうなの。メナちゃんとエリカちゃんは脱走癖があるの。これで何度目かしら…………。ちなみに、コスモス族もエリアス族と同じく強烈な魔術が使えるの。私のように魔術が使えないのはなかなか居ないの。つまりは独りぼっち。だけれども、それで虐められたりはしないの。インファント島の住人は優しいから…………。もちろん、ミトス君も優しいよ。ミントさんも…ほとんどの友達も。私は空気を読めない訳じゃないの。読んでも何も出来ないこともあるから…………。

 「そうなんだ…………」

 「そうそう、ミトス君がすずちゃんと一緒に本屋にいたわね。二人で何か探していたみたいだけれど………」

 「………………???」

 「ミトス君も本が…………」

 ―――――そういうことね。ならば伏せておきましょう。

 「どうしたのレオお姉ちゃん。」

 「何でもないわ。」

 ―――――モル、空気読みなさい。ここは言うべきじゃないわよ!!

 「どうしたの?モルお姉ちゃんも…………」

 「いやなんでもない。ロラちゃんの明日の誕生日パーティーにミトス君呼ぼうかなとかね。」

 「////////////ミトス君を/////////?」

 レオお姉ちゃんがそう言いました。私は首をかしげているとレオお姉ちゃんは気づきました。そのため、途中で伏せました。私はやはり、訳が分からない。モルお姉ちゃんも言おうとしましたが、すぐに話題を変えてしまいます。そのため、私は赤く恥じらっていました。なぜなら、私はミトス君に興味をかなり持っているからです。そんな私の考えをお姉ちゃん達はすでに見抜いていました。

 『宛先;ミトス 件名;ロラです。本文;明日の私の誕生日パーティー……もし…良かったら来てほしいの。私、待ってます………』

 「送信っと。」

 「ロラ、なにしてたの?」

 「あっ、うん。なんでもないよ。」

 「そう。今レオ姉さんが明日のケーキ焼いてるわ。私は友達に電子文書(電文;メール)送っておくわ。もちろん、ミトス君にもね。」

 「あっ…………うん。ありがとう。」

 「でも、どうしてモルお姉ちゃんは追い出されたの?」

 「ははは…………」

 私はミトス君にメールを送ります。直後、モルお姉ちゃんが声を掛けてきましたが私は適当にはぐらかしました。モルお姉ちゃんは厨房を追い出され、パソコンでメールを作成し始めました。私が何故追い出されたのか聞くと彼女は乾いた笑いをするだけでなんの答えにもなっていません。実際の理由はイチゴのつまみ食い、余計なもの(一味/七味唐辛子、からし、わさび、胡椒、山椒、うなぎ(マテ)などケーキとは無縁の食品を混ぜようとしているから追い出されたのです。嫌がらせかな?

 「そう…………」

 ―――――なんか様子おかしいなぁ。何かをしようとしてるのは分かるんだけれど…………

 ――――――クスクス、激辛ケーキは誰かに送りつけましょう。

 ―――――モルお姉ちゃん怖い…………

 「阿毘姫とアビソンは呼ばないでね。」

 「アビソン?誰?アビシオンじゃないの?」

 「あっうん。そう。」

 「あんなのは呼ばないわよ。」

 私は先ほどから電子文書を打ちながら独りで笑う不気味なモルお姉ちゃんに怖くて引いていました。内容は激辛ケーキのことなのだけど………黒いよ〜。お姉ちゃん機嫌悪いのかなぁ。私はそう言いました。アビソン?誰だそいつ。お姉ちゃんはそう答えました。阿毘姫とアビシオンなんかが来ると部屋が大破炎上は免れられない。ただでさえ朝撃沈させられてたから……………。モルお姉ちゃん………あんなのはないでしょう………。って激辛ケーキ作ったんだ………

 「なぁに?この真っ赤なケーキ………」

 「ロラ、それは触っちゃダメよ。これはあとで制作者のモルに食べて貰うから。」

 「私が食べるの?」

 「当たり前でしょ!!」

 「これは………阿毘姫達にでも配ろうかと………」

 「却下!!!!!」

 「…………………(頭から魂が抜けている)」

 私は嫌に真っ赤なケーキを見つけました。しかし、レオお姉ちゃんが触るなと言います。なんせ、このケーキはハバネロを百本使ったケーキだから。劇物以外の何物でもない。レオお姉ちゃんがモルお姉ちゃんに食べるように指示を出しましたがモルお姉ちゃんはそう切り返すと負けじとレオお姉ちゃんも言い返す。モルお姉ちゃんは頭から魂が抜け出ていました。モルお姉ちゃんは後悔していた様です。なぜなら、自分で食べる羽目になったから。えっ?自業自得って言うの?

『ピンポーン』

 「はい?」

 「あたしだよあたし。アーチェ」

 「アーチェさん?どうしたの?」

 「誕生日おめでとう!!」

 「私の誕生日明日なんだけれど」

 「おろ………」

 「どうしょう………」

 いきなりインターフォンが鳴りました。私がでるとアーチェさんでした。ミトス君と同じ事言っていました。固まるアーチェさんと私。ひょっとしてチェスターさんに騙されたのかなぁ?私はそう考えていました。

 「あっ、その赤いケーキもらっていい?」

 「なにするの?」

 「秘密。」

 「そう……………」

 ―――――――助かった!!!!!

 「……………………」

 ―――――――チェスターさんに騙されたんだ…………

 アーチェさんは激辛ケーキをもらって行きました。レオお姉ちゃんが聞きましたが秘密とのことです。モルお姉ちゃんは助かったという表情です。私は考えていました。ミトス君と同じのようです。しばらくして……………

 「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 「馬鹿がまた………」

 「ンフフフフ…………賑やかですねぇ……騰に摎。」

 「「はっ/はい。」」

 「くだらないわね。」

 チェスターさんの悲鳴がこだましました。アッシュさんがつぶやき、王騎将軍がいい、摎将軍に騰が反応します。雲龍様もため息をついていました。他にも、ため息をついたのは大多数いました。

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あきゅろす。
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